第156話 結局は鶴の一声
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今月を乗り切れば少し休暇があるそうです、それを信じて。
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「という訳で、どういう風にやっていくかだな」
「テルクシノエーを悲しませない事をメインとしつつ美的感覚を普通に寄せる大作戦だね」
ソウルギアは俺の精神の一部が反映しているとかなんとかで? 元々の性格などもあるかもしれないが折角の美人さんが芋ダサな格好を好き好んでしているのは悲しいものがあるからな。
とはいえ常に着飾ってほしい訳でもないし、好みは人それぞれだからそこを色々突っ込んでいい訳ではないんだが、それでもこう・・・テルクシノエーには綺麗な格好で居てもらいたいという男の気持ち、プライスレス。
「基本テルクシノエーって地味ーな格好好きだからねぇ」
「確かになぁ」
元々素で綺麗と言うか周囲を魅了する性質なせいか、性格云々をスルーしてでも基本的に彼女は地味目の服装を着てる事が多い。
ただし戦闘中は逆に自分の魅力を最大限に活かせる通常時の服装になるが。目の保養・・・げふげふ、目に毒な姿である。山田と新島がおかしくなるのもわかるほどの美しさだ。
「所でおにーさん的にはどんな服装を来てほしいの?」
「そうだなぁ・・・」
サイレーンみたいに逆に奇抜な格好にならなくてもいいから、普通の女性が着ている服とかでも十分に似合うんで、それをどのように伝えるかだ。
「やっぱここはまーちゃんが男らしく、顎くいをしながら口説くのが一番だとショコラは思うな」
「なんだとぅ! それは寧ろ私がやってほしいよ!?」
「何言ってんのさ、ショコラもだよ」
「君等斜め方向に話もっていかないで??」
「でも割と的を得てると思うなー、おにーさんが口説けば一瞬でしょ?」
味方が、味方が欲しい。こういう時こそテルクシノエーなのだが、今回の題目はそのテルクシノエーなので最強の手助けがこの場に居ない・・・!
クレアあたりなら、あ、だめだわ。クレアもショコラの系譜だしハトメヒトなんて来てしまったら普通にこの場にテルクシノエー連れてきそうだもの。
クレア、ちゃんとハトメヒトを止めてくれてるだろうか、辛い役目を押し付けて済まない。今度美味いケーキをお前だけに作ってやるからな。
「やはりここは、時代の最先端を行くであろうギャルであるショコラがこっそり進言するのがいいかと思うのだが、如何に?」
「ギャルは別に時代の最先端じゃないけどね??」
「寧ろ時代の数世紀先を行く私がここに居る」
「その恰好でどうしてここまで似合うのかショコラには分からないよ」
よくよく考えれば召喚時含めてサイレーンの服装は基本全て奇抜だからなぁ。
片方普通の靴でもう片方が膝上まで伸びてるロングブーツだろ?
両手に履いてる手袋も長さも違うし、ロング手袋にはアクセントとして手首辺りにアクセサリーを複数巻いてある。
丈の短い下手すりゃ下着ががっつり見えてしまう様なスカートも左右非対称で手間がかからないのか2~4本のベルトをランダムに巻きたらしている。
パンクロッカーっぽい容姿ではあるが、別にそういう訳でもないし、これが殊の外似合っているので指摘もしづらい。可愛いから許せるが。
テルクシノエーにはサイレーンみたいな恰好をしてほしいとまでは言わんが、上下スウェットとか芋ジャージじゃあなくて、普通に格好になってもらいたい俺がいる。
その後も喧々諤々思い思いにテルクシノエーをどこまで傷つけないように今の服装からチェンジしてもらおうかという相談は続いたのだった。
具体的には止めきれずハトメヒトが乱入してくる30分位。
頑張ってくれたなクレア、ほんとほんとありがとうございました。
※
で、結局どうなったかと言うと。
「~~~~~~♪」
「み、御堂さん? なんかテルクシノエーさんが凄い機嫌良くないっスか? あといつもと違って可愛い服を」
「言うな・・・なにも、何もなかったんだ」
「・・・はぁ?」
そこでは幸せの絶頂と言った様子で談話をしているテルクシノエーの姿。その服装は芋ジャージでもスウェットでもなく、女性なら誰でも着ているようなスタンダートな服装だ。
それがとても様になっていて、見るだけで癒される姿はあの山崎ですら少しの間見て止まってしまうほどである。直ぐに頭を振って雑念を追い払っていたが、隣では新島が撃沈していた。俺にヒソヒソ話し掛けて来て居る山田も先ほどまでは撃沈していたしな。
流川? 流川はまぁいつも通りだったよ。何あの自制心、あれスキルとか耐性とか関係なく普段通りなんだぞ? 実はむっつりで内心で叫びまくっているとかないよな? それはそれで面白そうなんだが。
で、その姿を力尽きた表情で見ている俺。
色々相談した結果だが、やはり最後はポルクスの言う通り、俺が普通の服も似合うんじゃないか? というそれとなく褒めるという俺的には難易度の高い手段を講じた事で、一瞬でテルクシノエーが着替えに行ってくれた。
勿論その間に普段の服装も似合っているというフォローも忘れない俺。
恥ずかしいやらなにやらで言い切った後は白く燃え尽きてしまったよ。戦闘中とか気の高ぶっている時なら結構俺もそう言う気障ったらしい事も言えたりするんだが、シラフで女性の服装はこれが似合うんじゃないかとか言うのはまったくモテた事のない俺には難易度が高すぎた。
これで多少は免疫ついてくれるといいが、会話する時無駄に心臓がばっくばくだったからな。これはヘタレと言われても仕方ないわ。俺もそう思うし。
だが何にせよ・・・・
とても綺麗なテルクシノエーを見る事が出来た分、やってよかったなんて思っている。普段のミッション以上に気疲れしたし、出来ればあの服装のテルクシノエーに慰めてもらいたいもんだな。
―156話了
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お仕事中に月曜で終わる所か水曜まで伸びたと言われました。
あさねこが全部出るかは不明ですが、明日は連続でお仕事です。
火曜日水曜日はどうなるかな・・・
休み時間0で12時間労働はかなり大変です、行き帰りでホワイトアウトが普段になりつつある雪道を3時間以上かけて出勤しているので一時も心を休ませられないのが辛いですね。
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