ぶうっ殺しぃ!!

エリー.ファー

ぶうっ殺しぃ!!

 舐めるように殺す。

 ふわり輝く殺し屋のために。

「朝に輝くすべてのために、あなたに捧げる世界のために」

「上昇していくといい。さらば、とは言わない」

「世界はあなたを待っている」

「答えが欲しい」

「ピアノが好きです。バスケが好きです。ギターが好きです。ギターが好きです」

「ピアノで殴打するのが、僕の夢です」

「器用な殺し屋が欲しい」

「クラシックに呪われたいのですよ。分かりますか。殺されたいのです」

「殺される必要はないし。あなた、天才ですよ」




「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「なんだっていいのではありませんか」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「現在における在り方だろうな」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「生き方だな」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「所詮、パフォーマンスじゃないですか」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「生まれ方じゃないの。あとは、どう育ったか。つまり、育ち方だよね」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「もはや、コメディ化してる部分はあると思うよ。だって、フリであることをブランド化して金にしてるんだから、なんでもありになっちゃってるしね。うぅん。どうだろうねぇ。なんとも言えないけど、ヒップホップという思想というか、哲学というか、そういうものを持ち上げすぎてる感じはあるよね。どうしても。だって、応用がきかないでしょ。そういう意味で言うと、プロレス的考え方って、めちゃくちゃ高尚だなぁ、と思うけどね」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「観光でしょうね」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「的って言葉が、ウザいな。たぶん、お前に説明しても、お前は理解できないだろうな」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「一度、ヒップホップに染まるしかないと思いますよ」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「なんだろうね。ダンスみたいな感じかな。うん」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「立ち振る舞いかなぁ」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「じゃあ、五時間くらい考えてみようか」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「何でもいいじゃないですか。ヒップホップですよ」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「自由であることだろうね。うん、自由じゃなかったら、人なんか集まらないし、こんな凄い文化にはならなかったと思うよ」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「国ごとに解釈が違うと思いますね。定義できるものなんですかね」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「わかんねー。むずい」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「ラップとか聞いてみたら。心で理解できるようになると思うけど」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「生き様って言うけどなぁ。でも、どうなんだろうね。分んないな」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「あんまり深く考えるようなものじゃないから。うん、感じるものだから」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「愚問だな」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「良問だな」


「ヒップホップ的、とは何なのですか」

「よし。ライブに来いよ。見せてやるよ、ヒップホップ」

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