質問するか、しないか戦略

エリー.ファー

質問するか、しないか戦略

 パンダを煮込むなんて。

 いけません。いけませんよ。

 考えること自体、いけないことですよ。


 半分にして下さい。

 私は暴力的です。

 そして。

 立ちはだかります。

 坂の上の魔物なのです。


 淡い嘘を重ねていると物語が完成しました。

 マグカップの裏に潜めたのは、誰の戯言だったのでしょう。

 空に指先で文字を書きます。

 間違えてはいけません。

 祈りに近い何かであればいいと願うばかりです。

 その青さに目が眩んでしまうのです。

 そして。

 私の視界が整理整頓されて、綺麗になった頃には。

 すべてが消え去ってしまいます。

 不思議な心地なのです。

 私は、私が知らぬうちに魔術師になっていたのです。

 殺してしまいました。

 全員が屍となりました。

 次の世界が待っています。

 私には、少しばかり狭すぎたのでしょう。

 誰もが知っていたはずなのに。

 誰も、止めることができませんでした。

 皆、分かっていた結末なのに。

 皆、避けることができませんでした。

 さようなら、諸君。

 死のみが平等なのだよ。


 優しくあれ。

 隣人を愛せ。

 共生である。

 そうして、世界は回っているのだよ。


 さようなら、絶望。

 もしも、あなたに見えている世界が全てだったら、真実はどこにも存在しなかったでしょう。

 白い世界に僕を捨て去ってくれませんか。

 ありがとう。

 さようなら。

 本当に、ありがとう。

 えぇ、まだどこかで。

 さようなら、さようなら、さようなら。


「虚ろであります」

「それは、瞳であります」

「それは、トイレであります」

「夢の中に僕を落としてくれませんか」

「お金を使うなんて」

「もしも、伝統があるなんて」

「ペットボトルに襲われる恐怖があります」

「勝ちましょう。いえ、勝っています。」

「夢を叶えましょう。いえ、もう叶っています」

「本人が気づいていないだけなのですから、困ってしまいますね」


「青い嘘を連ねても、白い真実が、真っ黒に染め上げる世界でありますように」

「この星には奇跡が埋まっている」

「掘り返してこそ」

「眺めてこそ」

「夢を見てこそ」

「眠ってこそ」

「歩いてこそ」

「走ってこそ」

「燃やしてこそ」

「書いてこそ」

「溺れてこそ」

「眺めてこそ」

「叫んでこそ」

「煩わしいと意思の表明をすること」

「たとえ、朽ち果てようとも」

「たとえ、叫んだとしても」

「いつまでも、いつまでも、私たちがここに居続けますように」

「書くということが楽しいのです。分かりますか。この思いがあなたに届きますように」

「戻っていく世界」

「事象は、何なのか」

「助けてやろう。依存先を作ってやろう。問題ない。問題ないぞ」

「税金から始まるぞ」

「給料が始まるぞ」

「総理大臣が狙われる。政治家が狙われる。令和十一年。悲劇を避けねばならない。暴力を手段にしてはならない。絶対に死によって解決される問題などあってはならないのだ。分るだろう。殺せば勝ちなんて、そんな考え方を応援できるか、このクソボケが」


「もしも、世界が変わるとしたら、どんなきっかけがあると思いますか」

「きっかけなんて、ないと思いますよ。強いて言うなら、目に見えない程度のきっかけの積み重ねかと」

「世界は変わりますかね」

「変わっています。もう、戻れません。さようなら」

「どういう意味ですか」

「さようなら。私の世界についてこれなかった人々よ」


「なんか、怖い文章ですね」

「まぁ、色々、言いたいことがあるんだろうね」

「なんか、面白いことを言いそうな人だとは思うんですけどね」

「僕もねぇ。そう思うんだよね」

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