⬜トラック・5⬜(彼女との2人きり花火大会/密着線香花火/夜の甘々ウィスパーボイス)

ふわふわ系彼女との怠惰な花火

//BGM 夜の環境音(微風、夜の虫の鳴き声など)


//SE 花火セットの袋を開封する音


//ヒロ・右側近くで話します

「夏休みでもやったけど、花火は何回やっても飽きないからね〜」


(セールだったからね。買い得買い得)


//ヒロ・正面近くで話します

「最初はなににするー? わたしはね~、うーんと〜、あっ、この途中で色変わるやつがいい」


(じゃあ僕も同じの)


//ヒロ・正面近くで話します

「はいよ〜。蝋燭はこれでいいよね?」


//SE ヒロの足音


(うん。じゃあ火をつけるよ。危ないからちょっと下がってて)


//SE ライターの火をつける音


//ヒロ・正面近くで話します

「お、ついたねぇ。蝋燭の匂いってさー、なんか好きだなぁ。落ち着くっていうかね〜、うーん、なんかぁ、好き」


(分かるかも。ほら、お先にどうぞ)


//SE ヒロの足音


//ヒロ・正面近くで話します

「ではでは着火しまーす。んー、よいしょ……。どうだろ、つくかな…………あっ」


//SE 花火が点火する音


//SE 点火した花火の音(繰り返し)


//SE ヒロの足音


//ヒロ・正面少し離れて話します

「うぉー、ついたついたぁ。まずは緑だねぇ。きれ〜。ほらちみもちみも」


(うん)


//SE 花火が点火する音


//ヒロ・正面少し離れて話します

「お、つけるの早いなぁ。いいねぇ」


//間10秒


//ヒロ・正面少し離れて話します

「ん、次はオレンジだぁ。すご〜〜〜」


//間10秒


//ヒロ・正面近くで話します

「おー、赤〜!」


//間10秒


//ヒロ・正面少し離れて話します

「イエロー! めっちゃきれー!」


(前買ったやつよりも綺麗かも。すごい)


//間15秒


//ヒロ・正面少し離れて話します

「あ、消えちゃった。よーし、もっともっとやろうよ。今日はねー、二人だけの花火大会だ〜!」


(うん!)


//SE ヒロの足音


//SE 水に燃え尽きた花火を入れる音


//SE 花火を取り出す音


//SE 花火を点火する音


//SE 点火した花火の音(繰り返し)


//ヒロ・正面少し離れて話します

「ぐーるぐーる(花火を回す音)」


(今更だけど、庭でやってよかったの?)


//ヒロ・正面少し離れて話します

「いいんだよー。家主が庭で花火することを認めるのです。ほら、どっちが綺麗な円を作れるのか勝負だよ〜」


(受けて立とう)


//SE 点火した花火を回す音(2回)


//ヒロ・正面少し離れて話します

「おー! やるねぇ。こちらも負けぬよ〜(花火を回す音)」


(うまい!)


//ヒロ・正面少し離れて話します

「えへへ、でしょ? あ、消えちゃった。りべんじりべんじ〜」


//SE ヒロの足音


//SE 水に燃え尽きた花火を入れる音


//SE ヒロの足音(繰り返し)


//SE 花火で遊ぶ音(じっと眺める、回す、など)


//間1分


//SE ヒロの足音


//SE 燃え尽きた花火を水に入れる音


//ヒロ・正面近くで話します

「なんか線香花火もやりたくなっちゃったぁ。線香花火って最後のお楽しみ感あるけど、このセットに結構な数入ってるから、もうやっちゃわない?」


(賛成。僕もやりたくなっちゃった)


//ヒロ・正面近くで話します

「じゃあやろー? えーと(花火セットの袋を漁る音)、あ、あったあったぁ。これだぁ。はい、どうぞ」


(ありがとう)


//SE ヒロの足音


//ヒロ・右側近くで話します

「隣でやろーよぉ。一緒のタイミングで火ぃ着けて、どっちの花火の火が長生きするか、勝負ね」


(線香花火選手権アジア三位に挑むかい)


//ヒロ・右側近くで話します

「なっ、線香花火選手権アジア三位のお方ですかぁ〜。しかしわたしは線香花火ワールドカップで優勝したことがあるのでーす」


//SE 線香花火が点火する音


//ヒロ・右側近くで話します

「お、ついた」


//BGM 点火した線香花火の音


//間10秒


//ヒロ・右側近くで話します

「たまに……思うんだけどさぁ? わたしとちみの関係って、あんまり意識したことなかったけど、他の人達からみたら……恋人、なのかもしれないよね」


(……! うん……そうかも、ね)


//ヒロ・右側近くで話します

「だよねぇ。ほら、わたし達は幼馴染みだし、家も近いから、ずっと一緒にいるから、お互いの関係がどうこうなんて考えたことなかったと思うけど……。ちみは、さ。わたしのこと、どう思ってたりするのかなって。気になったり。気にならなかったり。……。やっぱり気になる、なったり」


//BGM 点火した線香花火が激しく燃える


//間5秒


(僕は、うん。好きだよ)


//ヒロ・右側近くで話します

「そ……そうなんだぁ。す、好きなんだぁ。うん、あのね……。わたしも、好きだよ。これはきっと……いや、絶対。友達として、じゃなくて、ずっと一緒に、手を繋いだり、ちゅーしたり、ぎゅっとしたいって意味の、好き、だと思うよ」


(…………うん)


//ヒロ・右側近くで話します

「ふわふわってした関係だけど、この一瞬も、これまでの一瞬も、好き。これからの一瞬も、きっと好き。だからこれからも、一緒にいようね」


(うん!)


//BGM 点火した線香花火の火が弱まる音


//ヒロ・右側近くで話します

「…………。(覚悟を決める息遣い)

 ちゅっ(頬にキスをする)」


//SE 線香花火の火が落ちる音(キスと同時に)


(あ……)


//ヒロ・右側近くで話します

「ちみと一緒にいると、心がふわふわするけど……今は、違う気がする……。きゅっとして、どくん、として。バスケットボールみたい……かなぁ。ちみは、どう?」


(僕は……風船かな)


//ヒロ・右側近くで話します

「風船かぁ。ふふっ、飛んでいっちゃいそうってこと?」


(そういうこと)


//ヒロ・右側近くで話します

「そっか。ふふっ、よし、花火続けよ? お祭りはこれからなのだよ〜」


//フェードアウト

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る