後発隊 救助班ヘッドセットカメラデータ 2
◉REC
※2階 大野教授の自室兼用特別研究室
「おい、この部屋はなんだ?」
「ここは特別研究室・・・って事になっているな」
「開けろ」
※救助隊に数名配備された討伐隊員が指示をしている
ガチャ・・・・・・
※重い電子ロック式の扉がゆっくりと開く
「・・・誰も、居ないのか?」
「・・・なんだ、この部屋は・・・・・・」
※あらゆる本が並べられた棚と、ホルマリン漬けにされたあらゆる動物のパーツが入った瓶や水槽が立ち並ぶ。何の生物のどこの部位なのか、全く分からない。色んな薬品の臭いと共に、怪しい雰囲気がチームの全員を押し寄せているようだ。1名の隊員は廊下へと出て嗚咽している声と音が聞こえる
「・・・・・・」
※もう1名の隊員がハンドサインを送る。サインの先を見ると、奥の部屋の床に血溜まりが広がっている
「・・・・・・・」
※隊員の1人が部屋の壁沿いに開け放たれた扉の入口に向かう
バッ!
※勢いよく銃口を部屋の奥へと向けると、絶句したような反応を示す
「!!!」
※ヘッドカメラが点いた救助隊が部屋の内部へと入る。そこには人型ではあるが明かに異形な姿をしたobjが、大野教授を抱き抱えながら号泣していた
「オォォォォォォォォ・・・ウオォォォォォォ・・・・・・」
※まるで獣のような鳴き声で、全身は多毛に覆われている。顔は幼く、まるで10代のティーンエイジャーのような雰囲気の目鼻立ちだが、体は成人男性よりも大きい。が、女性アスリートの様な品やかな筋肉質で力強く、objが大野教授を抱き締めている
「・・・なんだ、こいつは」
※objも大野教授も、一糸纏わぬ姿で床に伏していた。教授の下半身は原型が無い程の状態になり、血だらけで確実に息は無さそうだ
「!!」
「ギィヤァァァァァァァ!!」
※objが部隊に気付き1名の隊員に襲い掛かる。隊員は簡単に後ろへと吹き飛ばされる
ガガガガガガッ!
バババババババッ!
バンバンバンバンッ!
※他の隊員と救助隊員が一斉に銃を放射し、objは倒れこむ
「・・・やったか」
※じりじりと、虫の息状態で少しづつ動いている。しかし、こちらには向かって来てはいない。教授の遺体の方へと進み、覆いかぶさるかのようにして倒れこむと、ピクとも動かなくなった
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