後発隊 救助班ヘッドセットカメラデータ 2
◉REC
「こ、こいつは・・・おい、データとしてしっかり撮っていてくれ」
※3階職員室内部で死んでいた職員を映している
「惨殺されている職員と、窒息している職員と2パターンあるが・・・窒息死であろう死体には殆ど外傷がない。それどころか首などに絞殺の痕すらない・・・チアノーゼ反応が見られるので、死因は窒息で間違いなさそうだが・・・・・・」
「おい、こっちを見てくれ」
※部屋の入口から声をかけられ、隣の部屋に移動する
「・・・こっちは・・・脳が一部、食われているな」
ダダ・・・ダダダダッ!
※同じフロアで機銃の音が鳴る
「なんだ!objか?!」
※他三名の救助隊も駆けつける
ダダダダダダダダダダッ!
※10数名の討伐隊がBオブジェクトに二重編成で銃器を浴びせ続けている
「モスマンか!」
※救助隊はobjの暴れる姿にか、銃器の音や煙にか、後ずさりしている
「・・・陣形はそのまま!進め!」
※Bオブジェクトはかなりダメージを受けている様子で後方へ逃げていった
「このまま追い詰めるぞ!」
※討伐隊も前方へと進む
「・・・惨殺死体は、モスマンの仕業か・・・では酸欠死と脳を食った奴はいったい・・・・・・」
※救助隊員が無線を取り出す
「XXX緊急、全救助隊ならびに全隊員へ、既存実験体以外の被害者と思われる遺体が多数発見。気をつけて・・・out」
ガッ・・・《・・・おい、誰かきてくれ。312号室だ》
※急いで向かう
「・・・どうした」
「・・・こいつ、objもろとも自分を打ち抜いてるな」
※B-3オブジェクトが研究員の顔に張り付いたまま死んでいる。研究員と実験体の死体が救助隊の背中からスライドするように映し出される
「なるほど・・・こいつの尻尾が口から気道に入り込み、窒息したのか・・・・・・」
「右手に銃がある。撃つ角度でも間違えたのか、自分の頭ごと撃って共に即死だ」
※研究員の手にはライヒスリボルバーを握りしめている
「隣の部屋の職員は、普通に銃殺されている・・・ほか数名の女性職員もな。こいつがやったのか?」
※隣室へ移動し確認する
「本当だ・・・何があったんだ」
※足元の薬きょうを拾いビニール袋に入れる。女性職員の銃創を確認
「現場検証が必要そうな死体は動かさないほうがいいな」
「いや、すべての”死亡した生命体”は回収を命じられているだろう」
「しかし・・・これは・・・・・・」
「だから、回収されない今のうちに情報を集めておくんだよ。少しどいてくれないかい?」
※撮影側の救助隊が死体の写真を数枚撮っている
ザザッ・・・《リーダー、食われている死体は、死後12時間は経っていると思われます》
「おい!こっちにきてくれ!」
※すかさず無線ではなく廊下の先からこっちを呼ぶ声がし、すぐに向かう
「・・・こりゃ・・・何人か、拷問されてるぜ」
「こ、これは・・・酷いな・・・・・・」
※ミシェル隊員が発見し安楽させた隊員のような無残な研究員が横たわっている
「・・・ろっ骨もボロボロだ。死因は内臓破裂だろうが・・・その前にショック死してるだろうな、これでは」
※手足、指、顔、全てがぐにゃぐにゃに拉げている
「ここらの職員は他にも同じ状態だぜ。後、少し向こうの廊下にも1体だ」
※廊下に出て確認しに行く
ガチャ・・・・・・
※その直ぐ傍の部屋に入る
「ここの住人は『惨殺』だな・・・・・・」
「ああ、こいつはきっとモスマンだ。今の所、こういった惨殺以外の拷問された死体の共通点は黒人だな。偶然か?」
※救助隊長のすぐ後ろにきていた隊員に語りかけられ振り返る。その顔は血の気が引いている
「・・・この死体は・・・まだ温かい。ついさっきのようだな」
「お、おい、いまは生存者の確認と撮影だけに専念しとこう。いつどこからまた変なバケモノが出てくるかわからないぜ・・・・・・」
「・・・ああ、分かった。行こう」
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