後発隊 救助班ヘッドセットカメラデータ 1

◉REC


※3階、職員宿泊室

「な・・・なんなの?これは・・・・・・」


ガッ・・・「みんな、そっちはどう?」


ザザッ・・・ガッ《・・・これは・・・死んでる》ガッ《・・・こっちもだ》


「まさか、なの?!」


ザッ・・・《他の部屋も・・・だめだ!》


「なぜ・・・生存者ゼロ?!」


ガッ・・・《救助班・・・地下に3名生存者発見。1名が重症・・・至急きてくれ・・・》

ザザッ・・・《1階・・・2番エレベーター内に2名生存!1名が重症!こっちにもきてくれ!》


「行きましょう!あと3名救援求む!2名は地下へ、1名は私と1階へ!後の人たちは3階の全室を引き続き調べてて!」






※1階エレベータ内部




「・・・!?大丈夫?!」


「・・・あぁ、助かった・・・・・・」

※女性隊員が重症者の傷口を必死に押さえている


「怪我はない?!」


「私は大丈夫です。この人を!お願い!」


「!?酷いわね・・・担架もってきて!」

※付き添った一名の救助隊へ指示


「みんなは?!部隊のみんなはどうなったの?!」

※ミシェル隊員が心配そうな顔で言い放つ


「・・・大丈夫。地下でも生存者が確認されて今、救出中よ。この人は、ここでなにがあったの?」


「この人は隊長と、アルマスと格闘して・・・私は隊長にこの人を任されて・・・出血も酷く・・・このフロアでアルマスが暴れていたので、隠れ場所としてエレベーター内部ここを選んだの」


「よくやったわ。あなたのおかげでなんとかなるかもしれない」


「・・・私たち部隊の・・・隊長はどこに?」


「まだ分からないわ。私たちもここに到着したばかりだから」

※重症者の処置をしながら会話をしている


「モルヒネはもう打ったのね?」


「はい。大分、苦しんでたから・・・打ったあと直ぐに気を失ったわ」

※2名の救助隊が担架をもってくる


「お願いね。出血が多いわね・・・輸血しながら運んで」

※担架で運び出される


「あなた、3階の全職員がどうなったのか知ってる?」


「??いえ、ごめんなさい、ここの1階から上がることもできずに・・・延命措置と、逃げることしか・・・・・・」


「OK、あなたも早くここから出なさい。一応検査するのよ」


「私は、大丈夫よ。隊長を・・・みんなを探しに行くわ」


「・・・好きにしなさい。ただ、まだ対象オブジェクトの確保は終わってないわよ」


「だったら尚更だわ」


「・・・あ、ちょっと、これを持って行って」

※ヘッドセットと無線を渡す


「私たちは3階職員の救助を優先していたの。だけど3階には・・・今のところ1人も生存者が居なかったのよ。誰か生存者を見つけたら無線でこっちにも教えてもらえる?」


「え?!・・・1人も?・・・了解、任せて」


「私は地下の生存者の処置に行くけど、あなたも来る?」


「いえ・・・あ、後で行くわ」


「そう。じゃ、気を付けて」

※救助員は足早に階段を下りていく


「・・・隊長・・・・・・」

※ヘッドセットを装着しながらつぶやき、1階奥倉庫へと向かう




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