油絵の具のにおいや、油彩画に描かれているものについての描写にすごく引き込まれました。
上手く言えないですが、小説で描かれた絵、と感じました。「そこでその絵をみている」感覚になりました。
この作品の冒頭も、暗闇に薄紅色や赤色が映えるなぁと思いながら読ませていただいてました。
まれびとや巫女の立ち位置的なものがわかってきて、十九年前のことも話題に出てきて、これからの展開が気になります。
日本的に感じるんですけど、楽園などなど、いろんなところにキリスト教的なものも混ざっていて気になります。
作者からの返信
きみどり 様
初めまして! お読みくださり、ありがとうございます!
作中で描いた油彩画を、小説で描かれた絵と表現していただけて、大変嬉しく存じます。「そこでその絵をみている」感覚だなんて、光栄です……!!
冒頭へのご感想も、とても励みになりました。過去のワンシーンを描いておりましたので、色彩は暗く、されど薄紅色や赤色は鮮やかに……と密かに心掛けておりました。お伝えしたいニュアンスで物語をお届けできたことが、とても嬉しく、自信に繋がりました。
舞台は田舎ですが、主人公が画家の卵ということもあり、海外の風も感じ取っていただけて嬉しいです(*´ω`*)
まれびと、巫女、それから楽園など……さまざまな要素が絡み合った物語を、今後も丁寧に描いていこうと思いますので、またきみどり様のタイミングで、楽しんでいただけますと幸いです(*´ー`*)
おお……こちらにまで絵の悍ましさが伝わってくるようでした。でもきっと美しい絵でもあるのでしょうね。
そして「いい絵だ」と即答した凛汰にも底しれない強さを感じました。
(いろいろ手がかりが出ている気がするけれど、描写に惹き込まれすぎてなにも考えていない読者です!)
作者からの返信
ナナシマイさん! コメントありがとうございます!
絵の悍ましさ、お伝えできて嬉しいです……!「でもきっと美しい絵」とのお言葉から、表現したいニュアンスを描けた喜びを噛み締めております(*´ー`*)
凛汰が即答したシーンにも触れてくださり、ありがとうございます! 父親に対して、美月が気にしているような「何か」があっても、関係なく、目の前のことに向き合える強い子なんですよね。凛汰の姿勢や言葉から、個性を掬い上げていただけて、とても嬉しくてにこにこしております。描写のこともありがとうございますー!きゃー!( ᷇࿀ ᷆ )♡
(私、ナナシマイさんのことも名探偵だと思っていますので、どこかで何かを当てられるかも……!とドキドキしながら、これからも手掛かりをばら撒いていきます!)
こんばんは。
絵の具の匂いの美術準備室、化学薬品の匂いの理科準備室。家庭科室や木工室なども、独特の香りを湛えた学校の部屋って、物語の気配に満ちていますよね。
お父さんを語る凛汰。一歩引いて、第三者的に。
どこがとは言えませんが、お父さんに対して何か抱えていそうに聞こえました。お母さんのこととは別に、です。むしろその何かがあるから、お母さんの件もより憎らしく思えるのかなとか。
意外にも三人のまれびとが早々に明らかにされましたね。三隅という人はお金持ちなんでしょうか。それとも絵には全く造詣がない――としたら、みんなが見られるようにというのはおかしい気がしてきますね。はてさて。
そして物語冒頭と関わる? ようなお話。睡依と姫依も養子なんですね。それにしてはお祭りと同じ名って、何だか妙ですね。養子と言えどよその土地からではないってことでしょうか。
ふぅむ。何を意味するのか、意味はないのか、まだ分かりませんね。
で、キモい絵とはそういうことなんですね。凛汰は最後の晩餐を連想したようですが、私は『叫び』を思い浮かべました。ムンクのです。
お父さんは何かの意図をこの絵に籠めたんでしょうか。それともお父さんには、この村の風景がそう見えたのかもしれませんね。
でもそこに自分と息子を加えるって、絵描きさんとしても人としても、なかなかしない行動の気がします。
ジグソーパズルのピースがたくさんたくさん用意されているけれど、それぞれの合間を埋めるにはまだまだ足りない。そういう状況ですね。
作者からの返信
雪羽さん、こんばんは! いつもお読みくださり、ありがとうございます!
>お父さんを語る凛汰。一歩引いて、第三者的に。
凛汰って、父母のことで何かを抱えていても、こういうことができる子なんですよね。そういう彼ならではの個性を的確に掬い上げていただけて、すごく嬉しくなりました(*´ー`*)嘉嶋礼司を追って村まで来た以上、その「何か」はきっと、そう遠くない未来で明かされるかもしれませんね。
今回は、まれびとメンバーが明らかになる回でもありましたね……! 何か思惑があるのか、ないのか、はてさて……いずれにせよ、あの絵を飾ろうとした人間なので、会うには気合が必要かもしれませんね(;´∀`)
睡依と姫依のこと、凛汰に説明している美月自身も、どうやらあまり多くのことを知らないようですね。今のところ、凛汰にとっての情報源が、ほぼ美月オンリーな状態なんですよねえ……これから行動範囲を広げるうちに、新しい情報が補足できたらよいのですが、今のところ、一筋縄ではいかない村人たちばかりなので、先が思いやられますね((( ᷇࿀ ᷆ ;)))
そして、キモい絵についても、さっそく開示できた回でした! わっ、実は、構図は『最後の晩餐』を意識していましたが、描かれた人物の雰囲気は、『叫び』から伝わる凄みを、私自身も連想していました……! 印象を雪羽さんと分かち合えて、とっても嬉しいです!!(*´з`)
礼司は、なぜ絵に自分と息子も描いたのか……仰ってくださったように、今はまだパズルのピースがたくさんありつつも、足りないピースも多いですね。どんな絵が出来上がるのか、引き続き礼司を捜しながら、ピース集めの旅にお付き合いいただけますと嬉しいです(*ฅ́˘ฅ̀*)♡
今まで凛汰を凛太って書いてましたね、すみません……。
さて、『最後の晩餐』らしさ、僕もすぐに感じました。秘祭をテーマにしている以上、宗教画感、避けられませんよね。
二人目の「まれびと」さんは記者さんでしたか(僕は事件発生後にやってくる情報整理キャラかと思ってた……)。うっかり。登場人物欄にあったのに失念してました。
蛇ノ目姉弟、弟さんの方は顔が隠れていることが気になりますね。
帆乃花さんの方は睨みながら泣いている。弟の梗介さんは顔の半分を隠している。目を覆っている、のでしょうか。弧を描いた口元。泣いているのかな。お姉さんより感情表現が豊かな描写なのか、それとも男性であるが故の絶望があるのか。そういえば浅葱さんが青白い顔をしているのに対し、楚羅さんは笑っていますよね。
「笑う」の系統でいくと大柴さんも気になります。これって爆笑(言い方悪いか)してますよね。理性を削いだような笑顔。人の描いた絵に自分が暗く描かれただけで寝込むような繊細な男性がそんな笑顔を見せるなんて何かありますよね。そういえば彼は木船の担当もしてましたね。何か関係あるのかな。例えば苦労して木船を担いだ結果、大柴さんが望む何かが得られた、なら笑いもするか。
嘉嶋礼司自身が描かれていて、記者さんと凛汰が描かれているなら「まれびと」は生きているままこの絵の場面を見ていることになります。「まれびと」それぞれの表情は、他の村人と比べるとあまり特徴が出ていないようですね。三隅さんは笑ってる、礼司さんは孤高を貫いていて、凛汰は生きる意志を見せている。泣いていたり目を覆っていたり大笑いしている人たちからするとずいぶん控えめな感情表現な気がします。つまり、村人たちにとっては意味のある出来事が起きている(ただし『まれびと』は生きている)けど部外者には分からない。三隅さんはもしかしたらスクープを得られる喜びに笑っているのかもしれませんね。
あと何気にまたタイトル回収されてるんですよね……プロローグから続くこの系統も気になるところ。
読み返して気づいたんですが、浅葱さんプロローグに出てましたね。これって浅葱さんが睡依さんのことについて知っていることになります。鍵を握ってるな……。そして崖から飛び降りた睡依さんを「供犠」としてでなく、「勝手に行方不明になりやがった」くらいの文脈で語っているのも気になるところです。あの時村人たちも武器を持って追い詰めてましたよね?
仮に、姫依さんの姫依祭で憑坐さまが慰められなかったとしたら?
後に続く巫女は睡依さんの言う通り長続きしませんでしたね?
ここで「憑坐」の意味について考えると、どうも「神様が乗り移ること」や「乗り移った人」を指すようですね。
これに「まれびと」。そして「『まれびと』をもてなすのが村の決まり」。
「まれびと」に憑坐さまが乗り移るのか?
そして「慰める」も気になる言葉。「巫女」が外部から来た「まれびと(推定憑坐さまの依代)」を「慰める」となると安直な僕は性行為を想像します。血が濃くなりがちな村という閉鎖空間において、外部の血との混血は生きるための術ですからね。そして姫依さんでは「憑坐さまを『慰められない』」。そう睡依さんは断言している。ここに来て睡依さんは姫依さんに対し「貴女の恋心」とも言いました。男性関係が出てきそうですね。このことも「慰め=性行為説」を後押しします。行為とまではいかなくても、男女の契り=結婚くらいの話はあるのでは?
姫依さんに続く巫女が長続きしない。正当な血筋ではない混血が進んでしまったがために後続の巫女が続かない、とも考えられますね。そして睡依と同じく村の外から養子となった美月。何か因縁がありそう。
「憑坐さまは巫女を選ぶ」ともありました。これも何だか恣意的。まだ分からないことは多いですが。
長くなりました……。
作者からの返信
飯田さん、コメントありがとうございます!
『最後の晩餐』らしさ、気づいてくださったのですね! 着目していただけて嬉しいですー! たぶんここまで読んでくださった方の多くが、美月まれびと説を推していましたね( ˘ω˘ )登場人物欄は、今回はミステリ要素あり・序盤からフルメンバーということで、読者様が「あの登場人物は誰だっけ……?」ってなったときの確認用に設けていましたが、そのせいで本編以外の場所にヒントを出す形になったかも……と危ぶんでいました。なので、ちゃんと隠せていたようで安心しました笑
蛇ノ目姉弟、弟は顔を隠していましたね。他にも、帆乃花、大柴、浅葱、楚羅、それぞれの表情も考察していただけて、とても嬉しいです! 嘉嶋礼司を始めとした、まれびとメンバーのことも……! 村人の表情とまれびとの表情の差異について、礼司は意味を込めているのか、いないのか……うっかりネタバレをぺろっと喋らないように気をつけながら書いています笑 村人たちには拒絶された絵でしたが、細かい情報も丁寧に拾ってくださる飯田さんのような方に鑑賞してもらえて、絵も幸せだろうな~と思いました*ଘ(੭*ˊᵕˋ)੭*
今作、タイトル回収シーンが多発していますね( ˘ω˘ )序章を改めて読んでくださり、本当にありがとうございます……!
>浅葱さんプロローグに出てましたね。これって……
さすがすぎて、コメントを読んだときめちゃくちゃ嬉しかったです……! ここで浅葱がすでに出ていたことに言及してくださったのは、飯田さんが最初です! 美月が凛汰に教えてくれた内容と、実際に起きた出来事に、若干の齟齬があるということも……!
そして、憑坐の意味について、飯田さんも調べてくださったのですね! 意味を知ることで、さらなる混乱を招きますよね。「慰める」という言葉も、飯田さんが挙げてくださったように、世間から隔絶された村の祭りと結びつくことで、言葉の響きに不穏さが混じりますよね。あと、そう、恋心……! それも、気にしてくださって嬉しかったです!
出題者として散りばめた謎解きの鍵を、飯田さんがどこまで集めてくださるのか、連載中の楽しみができました。まれびと、巫女が長続きしないこと……まだまだ謎だらけな物語に、また挑みにいらしてくださいねー!!
アッ……たぶんこの絵に描かれている人が順番に退場していく感じのアレですね……!あの呪いの絵のせいだ!って騒ぐ人が出てきそう。
お父さんがこの絵を描いた意図は、別にありそうな気がします。
まれびと3人のうち1人が美月ちゃんなのかと思いましたが、別にいたんですね。絵に関わる経緯からしても、ロクな運命にならなそうなポジションの人ですが……
まれびと信仰って、まれびとが「福をもたらすもの」として見なされるパターンと、「禍を引き受けてくれるもの」として見なされるパターンがあるように思います。どちらも大事な存在として歓待される。
……この村では、どちらなんでしょうね……:(;゙゚'ω゚'):
作者からの返信
すずめさん、お読みくださりありがとうございます!( ᷇࿀ ᷆ )♡
たぶん、そういう感じのアレですね……!(私は、嘉嶋礼司のこの油彩画を、なんかそれっぽく()描き上げて、ついったらんどに流して遊びたかったんですよねえ……!ヾ(:3ノシヾ)ノシ)
まれびとの内訳が明かされた回でした! そう、美月はミスリードで、ヤバそうなポジションについた新キャラが現れました。経緯が経緯なので、これから会うのが怖い人ですね(笑)
まれびと信仰、すずめさんもご存知でしたか……( ˘ω˘ )
この村では、どちらなんでしょうね……それが分かる頃に、凛汰を取り巻く環境が、どんなことになっているのか……また因習村まで確かめにいらしてくださいませ……( ˘ω˘ )
そこまで「まれびと」を重んじるのは如何なる訳か……。
そして「巫女」の立場というのも、「まれびと」にリンクして、何の役割を負っているのやら。
そして画。
人格はともかく、画の才能はある画家の描いた画。
画に描かれているのは、村人の反転した姿なのか、それとも本性なのか。
……森博嗣は、画はテキストよりも情報があると書いていますが、それに従うのならば、この画の含有する情報とは。
気になるところです^^;
面白かったです。
ではではノシ
作者からの返信
四谷軒さん、ありがとうございます!
まれびとに対する丁重な扱いが、気になりますよねぇ……。巫女とまれびとの関係を、凛汰は繙いていけるのか……まずは手掛かりの油彩画を見せてもらえたものの、謎が深まったかもしれませんね。
>森博嗣は、画はテキストよりも情報があると書いて……
すごく腑に落ちました……! 一語一語を拾って読み取っていくテキストに対して、ぱっと一瞬で脳に拡がる視覚情報ってすごいなと思います。
あと、「人格はともかく、画の才能はある画家の描いた画」のお言葉が、まさにそれすぎて頷きまくっておりました(笑) 伝えたいニュアンスで描けたことが嬉しく、自信になりました(*´з`)
大柴先生、ほんとにショックで寝込んだのか?と勝手に疑っております(笑)
二人目のまれびとさんは新キャラですね!丸眼鏡ってだけで怪しく感じちゃいます(偏見)
作者からの返信
瀬流さん、コメントありがとうございます!
>ほんとにショックで寝込んだのか?
笑いましたw このシーン、大柴先生に疑念を向けていない方は「繊細な方」という見方をされていましたので、受け取り手によって異なる見方を、とても楽しませていただいております(*´`*) その疑念が、的中するのかしないなか……楽しみにしていただけますと嬉しいです……!(˘ω˘)
新キャラ、本人よりも先に絵の形で登場しました! その感覚、分かります笑 丸眼鏡って、どうして怪しさを掻き立てるんでしょうねぇ……?(˘ω˘)