勇者コージは魔術の適性も知る
「次は魔術だな」
褒められた余韻に浸っていたら
グスタフに声をかけられた。
「魔法キター!!」
心の中でそう叫んだが
いきなり叫んだらおかしなやつと
思われるのでぐっと
言葉を飲み込んで
「お願いします」
そう短く答えた。
「兵士は一通りの魔術が使えるが
まずはどの程度の力があるか
確認作業からだ」
グスタフの説明によると
異世界勇者は基本的に
こっちの世界の兵士よりは
魔法が使えない事が多いらしい。
例外もあるが
元々魔法が使える世界で
生まれ育った人間と
魔法が無い世界で生まれ育って
召喚されたものでは
当然といえば当然の事だろう。
ただ、何故か異世界勇者の方が
魔法による攻撃が効きにくいらしい。
おそらくだが
魔法は体内の魔力に
干渉しつつ肉体に
ダメージを与える
と考えられているので
魔力の内在量が少ない
異世界勇者の方が干渉されにくい
との見解だと。
魔法が無効化される勇者が
居たこともあるらしい。
もちろんものすごい魔法を
操ることが出来た勇者もいたので
研究は今も続いているとの事だった。
さて、俺の魔力量は
どれほどかと言うと…
「まぁ…普通くらいだな」
だと。
「だが最初でこれくらい出来るなら
努力すればもっと伸びる可能性はある」
とフォローが入った。
「全く使えない勇者もいたから
最初からこれくらい出来るのは
上出来だと思うぞ」
「ものすごい魔術を使っていた
勇者も最初はこんな感じだった」
「魔術はどこまで伸びるか
読めないからな。
もしかしたら
ものすごい魔術が使えるかもな」
と畳みかけるように説明される。
…これは良い方なのか?
とにかく魔法が使えるようで良かった!
魔法も適性が無いと使えないみたいだから
俺は適性があるみたいだ。
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