第12話 魔核と魔石
南委員長とアーサーの契約が終わって翌日
「今日は配信についての細かなことについて決めていこうと思う」
「まずはどんな内容にするかってことだけど、それはこの子のお世話だよね」
「あぁ、だがそのお世話でもどういったお世話かってことだな」
「橘くんはまずどういったことをいつもやっているの」
「そうだな〜。まずはどんな餌を好むかを試して、体を動かすために一緒に遊んでたりだな」
「ちょっとまって、トイレの場所を覚えさせるとかは無いの?」
「あぁ、もしかして2人は魔物が排泄しないのを知らなかったのか」
「「え!?」じゃあ食べたご飯は全部栄養として吸収されるの?」
「う〜ん、正確には魔物は食べたもの栄養の七割は魔力に変換させるんだ」
「そ、そうなんだ。確かに昨日テイマーボックスの中に入ったときも糞を出す場所や匂いしなかったもんね」
「さすがにそれは対策するから匂わないように努力するよ…。そういえば2人は魔力石と魔核の違いは探索者講座で習っているよな?」
「えぇ、でもせっかくだし先輩探索者から教えてもらおうかしら」
「あっそれ良いね〜」
「あ〜、それじゃ細かい点も含めておさらいするか」
まず、魔石は魔物の中でも種族の固有の魔法と独自では魔法を習得できない魔物が持つ魔力回路に魔力を流すための装置だ。
魔核は種族固有の魔法と独自で魔法を習得できる魔物が持つ魔力回路に魔力を流すための装置である。
「次にそれぞれのメリット・デメリットだな」
魔核のデメリットとしては魔力を貯蓄できない点だ。
なら、どうして魔核を持った魔物でも魔力を使えるのかって? それは…自らの脂肪や筋肉、エネルギーを消費して魔法を行使しているんだ
「そんな違いがあるのね、だから魔物にとっては排泄は愚かな行為ってことなのね」
「魔核には魔力を溜めることはできない。その代わり魔石は魔力を溜めることができる。他に質問は」
「なら、私から。魔石を持った魔物は魔法を使うことは一生無理なのかしら?」
「魔石を持つ魔物が魔法を使うことは可能だ。方法は2つ」
1つ目は身体強化の魔法だ。
身体強化魔法は身体の中に流れる魔力を通常の流れるスピードよりも早く多く流すことで身体能力、肉体強度、柔軟性を上げることが可能だ。
2つ目は魔核を食べることだ。
魔核を魔石を持った魔物が食べると魔石と無核が融合した魔法石になり魔力の貯蓄と魔法の行使が可能になるんだ。
「これは魔核を持った魔物でも同じだ。それじゃ今度は2つの見分け方と品質の見分け方だな」
2つの見分け方はシンプルで色で判断する魔石は基本的に灰色をしていて、魔核は紫色。
品質は、魔石は品質が良いほど魔石が透明になってくる。透明であればあるほど少ないエネルギーで多くの魔力に変換できるんだ。
魔核は色がより黒色に近い程良い。黒ければ黒いほど少ない魔力で多くの魔法を使えるようになる。
「ちなみに魔法石の場合は2層になっていて外側が魔石、内側が魔核の特性を引き継いでいて、それで品質の判断はされているな。あと、それらの大きさは大きい程価値が上がる感じかな」
「さすが先輩探索者さんよく知ってるねぇ〜」
「それじゃ今日の餌やりも終わったし配信するネタを採りに行こうか」
「餌を取りに行くのよね?橘くんはいつもどこで採ってきてるの?」
「それはだな…昆虫マニアにはたまらない昆虫による昆虫のための楽園その名も「昆虫畑」だ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます