第11話 名前と契約

「名前、確かにずっとコカトリスとしか呼んでないものね」


「それに、契約後に呼び出すには名前を呼ばないといけないんだねよ」


「そうなんだ。だからこそ先に名前をつけないといけないんだ」


「けど…名前かぁ〜どんな名前が良いだろう。梓は良い案ある?」


「名前ね〜、ちなみに橘くん。この子はキング個体っていうぐらいなんだからオスだよね?」


「あぁ、そうだ。ちなみにメスの場合はクイーン個体って呼ばれる」


「なるほど〜、じゃ じゃあ円卓の騎士のアーサー王からとってアーサーはどうかな?」


「アーサーか、良いんじゃないかこれからが楽しみになる名前だ」


「うちもそう思うよ!梓、良い名付けセンスじゃない」


「よし!それじゃあ君は今日からアーサーだね、アーサーこれからよろしくね」


『ピィピ?』


「あはは、さすがにまだ自分の名前か分からないか」


「名付けも完了したことだし南委員長、さっそく契約しようか。まずはこの魔核を持って」


「わ、わかったわ」


「そしたら次は持った魔核をアーサーの方に向けて」


「やったわ」


「ならいくよ」

『契約、今 ちぎりが結ばれる 今 運命を共に歩もうとするものがいる 今 名をもちしものが名をまじわす 今 契約が結ばれる これより南 梓とアーサーの契約が始まる』


「ふぅ〜、これで契約が完了したよ試しに魔核の中にアーサーを入れてみようか。まず魔核をアーサーの方に向けて「帰還せよ」って言ってみて」


「き、帰還せよ。  わっ!」

ピカッ! 『ピィ!』


「あ!本当にアーサーが吸い込まれた!」


「よし、なら「出でよアーサー」って言ってみて」


「い、出でよアーサー」

ピカッ!

『ピィピィ!』


「契約は問題なくできているな。これでわかったかな南委員長?」


「う…うん。なんとなくわかったよ。これからこんなふうに呼べば良いんだね」

 

「あぁ、あと魔核は今度携帯できるように加工してもらおう。ずっとそのままじゃアーサーも可哀想だし、盗まれないようにするためにもね」


「わかったわ。それで?これからどうするの」


「今日はここまでにしようか、今日詰め込みすぎても疲れるからね。次はまた明日しよう」


「わかったわ」 「了解!」 『ピィ!』



こうして、南委員長の契約が完了した。

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