第14話 ルーキークラスに挑戦!

――ルーキークラスの初戦当日。


武藤と共にデビュー戦が出来るようになった。

それはルーキークラスやシニアクラスは毎週のように各都道府県のどこかの会場で開いているため、気軽に参加しやすいので簡単に受付が出来た。


「会場に人がいっぱいだな」

「200……、250人くらいいるのかな?」

「やっぱ、多いっすね」


オレ、涼香と武藤の三人は会場である武道館の前にいる。


「縁も一緒に参加すればいいのにね」

「まだ実力足りないって断るなんてね」

「縁って、レベルを上げてからボスに挑むタイプだからね」

「意外と慎重なんすね」

「根は真面目なギャルだしね」

「でも、応援に来るみたい」


涼香はスマホで開いているSNSのチャットを見ていた。

オレ、涼香と縁の三人のグループチャットに縁からのメッセージが表示されている。

どうやら、稽古が終わったら応援に来るみたいだ。


「もう師範は審査員として、武道館に入っているみたいっす」

「師範って審査員やるんだね」

「連盟に加入してるっすからね。 結構呼ばれるらしいっすね」

「じゃあ、今稽古を見てるのって……」

「実先輩と天音先輩っすね。 あの道場で2番目にクラスが高いっすから」

「さすがエキスパートクラス! 上位勢の稽古かぁ……。 何するんだろうね」

「いつも通りの稽古だと思うけどね」


外で話しても、中々終わらないので武道館の中へ入ることになった。

中では受付の女性がいた。

手続きを済むと、スマホサイズのデバイスを受け取った。

このデバイスは異闘の選手なら誰での貰える。


そのデバイスの電源を付けると、メニューが表示された。

メニューには対戦、対戦成績、対戦履歴とウォレットがある。

対戦とは大会、試合といった場合に対戦マッチの知らせや同意の元で対戦を仕掛けられるシステムがある。

対戦成績は、現在所属しているクラスと何戦何勝何敗が記されている。

対戦履歴は、自分の試合のアーカイブ映像や好きな選手の試合映像を優先的に見れる。

ウォレットは、どこでも使える電子決済システムだ。

自分で金額をチャージが出来るが、一番のメリットは試合結果、試合映像のアーカイブとファンからのギフトによって金額がチャージされる。


「機能満載のデバイス、すげー! タダで貰えるなんて」

「ヤバイっすねっ!」

「結構便利だから、助かるわ」


オレと武藤は興奮気味でデバイスを無策に操作している。

涼香は対戦履歴を開いて、自分の姉のアーカイブ映像を視聴している。


「あの~、受付の前でデバイスをいじらないでもらえますか? 嬉しいのは分かりますが、後列の邪魔ですのでぇ~」

「あっ、はい」


受付の女性に注意されたので、試合に出るため更衣室へ向かい着替える。

戦闘服は天恵道場の道着だ。

これは自分が所属しているグループもしくはスポンサーが用意した服を着るのが様式美だ。

それを勝負服とも呼ばれている。


「道着って……、もっと可愛い服ないかな?」

「オレ的には、格闘家っぽくて好きかな」

「同感っすね

「私はお姉ちゃんみたいに可愛い服で試合に出たい」

「だったら、スポンサーが付かないとね」


着替え終わり、会場に向かう。

会場にはジャージ姿、動きやすい私服と道着など様々な恰好をしたビギナークラス共がいる。


「みんなデバイス持って待機してるね」

「マッチングだっけ? 同意以外は会場にいる中からランダムマッチらしいからね」

「初陣はどんな相手かワクワクするっすね!」


会場の2階にある観客席でゆっくりしていると、ほぼ同時で3人のデバイスが鳴る。

デバイスを開くと、メニューにある”対戦”に鐘のアイコンが表示されていた。

これは、ランダムマッチで対戦相手が決まったということだ。


”対戦”ボタンを押すと、クラスと対戦相手が表示された。


「皆、対戦が決まったね」

「よかったすね、私たちが当たらなくて」

「まずは初戦、勝とうぜ」


オレは二本の警棒を道着を絞めている帯に挟む。

涼香は片手銃を模した水鉄砲に水を補充する。

武藤は鉄が埋め込められている防刃グローブを嵌める。

オレ達はそれぞれの得意武器を持って、一階に降りて対戦場所へ向かう。


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あとがき


最近、現実の方で忙しいため、投稿ペースが落ちています。

なるべく上げれるよう頑張ります(`・ω・´)


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