第4話 父によるスパルタ稽古(日本人にとっては)

母にパァーっと腕を生やしてくれて、はや数週間。俺は今、ケルベロスを瞬殺した父に稽古を付けてもらっている。「おい、もっと速く投げろ、腕の力が足りん。もっと力を付けないとな。力をつけるためには飯、睡眠、運動だ。だから、今から飯を食いに行くぞ。」「はい! 父さん。」結構言葉は厳しい感じがするが、結構優しい。俺のことを考えてくれるし、近所の人たちからも評判がいい。

近くの食いもん屋に来た。「食べ放題2人分」「ハイヨ!」た、食べ放題? 昼から? 異世界すご。まぁ、親の奢りなので、有難く頂こう。なんやかんやいって、食文化などは日本とあまり変わらない。故に食事に違和感などが無かった。それどころか、日本よりも上手い。しかし、調味料が無いやつもある。例えば、タルタルとか。ハッキリ言って恋しい。「食べてるか?」「めちゃくちゃ食ってるよ。」そんなくだらない会話をしながら食べていった。

そして、1時間後。「ふぅ、もう腹がはち切れそうだよ、父さん。」「そうか、じゃあ、飯、睡眠、運動の内、飯をした。次は運動だ。まず、体力作りのため、走り込みをする。俺に着いてこいよ!」「へいへい。」走ること4時間。4時間!? そんなことある?4時間も走ったら死ぬで。父さんは俺も殺そうとしてるの? してるよね? と思ったが、異世界人は体力がもともとあるのか、結構余裕だった。異世界人の体様様だな。

そんなこんなで夜になり、母さんの料理を食べ、布団の中に入る。これからどうしようか。冒険者になるのはいい、そこからだ。俺が本当に行きたいのは学園。青春をしたいのだ。あの甘酸っぱいやつ。行けるのは行けるが、学園等は学費が高く、行きたいと言って行けるようなものでは無い。その金は誰が払うのか、親だ。流石に親に迷惑掛けてまで行きたくは無い。近々相談してみようかと思いながら眠りにつく。

 これが俺の異世界のルーティン。

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