自身の魔力を隠していたイリーナは、誰ともまともに目を合わせることもできない対人恐怖症の女性。
ある日突然、父親の借金を肩代わりしてくれた代償に、相手が誰かも分からずに結婚することに。
ところがどっこい、その相手は密かに憧れていた騎士団長のゼノン閣下! イリーナの「ひぇええ」な結婚生活が、ここから突然始まります。
不器用な二人のじれじれな恋は、時におかしく、時に甘く、二人の距離が縮むにつれて幸せがぽつぽつと増えていくような感じです。
でも、その一方で、国がかかえる問題にイリーナも深く関わらざるを得ない状況となっていきます。
結婚をきっかけに、動き始める運命の歯車。大きな物語の序章とも言える、とある夫婦の出会のエピソードです!
これ、続きが読みたい。。。。
騎士団の救護助手として働いている主人公・イリーナは、相手を自由に従わせることができる魅了眼の持ち主だった。イリーナはこの強い力がバレないよう、長い前髪で顔を隠し、人と目を合わせないように生活している。
そんな彼女は突然、騎士団の団長であるゼノンと結婚することになった。結婚の目的は何なのだろうか…?とイリーナは考えてしまう。
口下手な夫婦のじれったい結婚生活が描かれると同時に、魔獣襲撃や不穏な影の存在など、ハラハラドキドキさせてくれます。お互いの想いがなかなか伝わらない様子がもどかしいですが、そこがまた読んでいて楽しくもあるのです。
人付き合いに慣れていないイリーナが、何か驚くことがあるたびに「ひぇっ!」と声をあげる姿がなんとも可愛らしくて好きです。
一方ゼノンは、言葉足らずなわりに、イリーナを大切に想っていることがちゃんと行動からわかるのですが、肝心な嫁には思うように伝わっていない感じがちょっぴり不憫で笑えてしまうのです。
とっても面白くて素敵な作品。じれじれ夫婦ものが読みたい人、集合です!