第12話 情報共有とオカルト部の後2人 1

 1月程情報収集をしたがあれ以来特に目ぼしい成果も得られず情報共有の日を迎えた。


 今は新入りからと言う事で俺の情報を話し終えた所だ。


「海斗君それなんてサイト?」

 急に七瀬先輩から俺が普段使っているサイトについて問われた。


「『怪語り部屋』って名前です。」

 俺は普通に答える。


「へぇ今度調べてみるわ、それにしても良い情報の載ってるサイトね」

「えぇ、色んな怪談が載ってるんで俺も重宝してました。今は実際に体験してるんですけどね…思ってたのと少し違う形ですけど」

「まぁまぁ、それはうちの部だけの特権だと思いなさい」

「それは当然です!今まで幻想だと思っていた幽霊の類いに実際に会えるのですから!」


 なんて話をしていると本郷先輩が

「ちょっと給湯室に行ってお茶入れてくるね」と言って席を立つ。


「それじゃあうちの情報係の報告は奏多が帰って来てからにしましょうか」

「ちょっと待ってください、そう言えば今更なんですけど情報係って誰の事ですか?」

「そう言えば誰も翔島に言ってなかったか?」

「あぁそう言えばそうかもね…入ってから即討伐からの直ぐに打ち上げだったし、それ以来今日まで情報収集してたしね…良い?海斗君内の情報係こと情報班は…「あっお前っ!みんな宮内みやうちが出てきたぞ!」


 給湯室あら大声で俺達を呼ぶ声が聞こえてきた。

「ん?今のって本郷先輩ですよね、てか宮内って誰ですか?」

 なんて当たり前の疑問を口にすると先輩達は

「行くわよ、絶対に部屋に戻さない様にね絢音ちゃんは先に部屋のドア塞いどいて、坂田直ぐに捕まえるわよ」

「応」 「と〜ぜん!」


 と言う会話をした直後、ミーティングルームから走り去ってしまった。


「なっなんだったんだ…」

 いきなり走り出していたがなんと言うか悪意あるやつに対して出してる気迫?みたいなのが出てなかったので多分平気だろうと判断し席に戻る。


 2分くらい立つとミーティングルームのドアが音を立てて開いた。

 俺は読んでいた『妖怪百物語』を置いて話しかける。

「やっと戻ってきたんですね、それでさっきのは一体?」

 しかし、俺が話しかけたのは七瀬先輩を始めとした俺の知っている先輩達では無かった。


「やっほ〜みんな居る?オカルト部の葵ちゃんが帰ってきたよ〜♪」

 いや、本当に誰だこいつ?


 相手も俺に気づいた様でこちらに話しかけてくる。

「おや?そこの少年はどうしたんだい?ここは関係者以外立ち入り禁止だよ?」


「いやいや、俺はオカルト部の部員だから関係者ですよ。そう言う貴女は部員ですか?」

 と言うと目の前の女子生徒は何かに納得した様に深く頷き言葉を口を開く、


「成程、つまり君がハルちゃんの言ってた期待の一年の男子生徒ね! ならば聞かせてあげましょう!私の名前は石瀬 葵いしせ あおい! オカルト部の二年生観測班にしてゲーム部のエースアタッカーよ!」

 その石瀬先輩は右手を腰に当て左手をこちらに突き出し仁王立ちの様なポーズをとっていた。


 余談になるかもしれないが、うちの高校のゲーム部は様々な大会で優勝などの記録を残しており、大人気の部として多くの部員を抱えているので、その部のエースアタッカーが事実であるのならばゲームの腕前はかなりのものだ。


「俺はオカルト部一年生の翔島 海斗です。これからよろしくお願いします。」

「あぁ知ってる知ってる、ハルちゃんから聞いたしね!ところでハルちゃん達は何処に居るの?」


「それが本郷先輩が宮内?って人が出たって言った瞬間走り去ってしまって今何処に居るのやら…」

 と事情を説明した瞬間石瀬先輩が納得したかの様に頷いてから話し出す。


「あぁ、それならあそこに居るね、一緒に移動するよ〜」

 と言われて先輩と2人で移動する。


「多分あの部屋にいると思うんだよねぇ、あっビンゴ!絢音ちゃ〜ん!ハルちゃ〜ん!部長〜、おひさ〜」

 と先輩達の姿が見えた瞬間駆け出して行ったのだが、先輩達の様子が何やらおかしい、具体的には何かを押さえ込んでいる。

 多分前後を考えると宮内って人を押さえ込んでいるのだろう。あぁうちの部の事だから人じゃない可能性もあるか


「やっと捕まえたわ宮内!たまには出てこいって何度言ったら分かるの!後あおちゃん久しぶり!ゲーム部の大会は終わったの?」

「うん!大会は終わって暫くは無いよハルちゃん!あと宮内も出てきたのは久しぶりだねぇ?何やってたの?」


 すると押さえ込まれていた人?うんきっと人だ、が話しだす。

「皆んなが佐倉町に行くって言うから情報集めてたんだろ!?しかもこんなカッコ悪い感じで後輩にも知られたし最悪だよ!あぁ海斗君だよね?こんな私を見ないでおくれ…」


 なんと言うか癖の強い人だった。

「それでこの人は一体?」

 と先輩達に問うと坂田先輩から回答が返ってきた。


「こいつは我らがオカルト部の二年生、情報班の宮内 透みやうち とおるだ。

 基本的に部屋から出てこなくてな、出てきたらこうして捕獲してたまには外に出さねばならんのだ」

「捕獲ってなんか動物に対する言い方ですよね…」

「まぁそこら辺もミーティングルームで話しましょ!まだ情報共有も途中なんだし!」


 と七瀬先輩に半ば強引に止められて、俺達はミーティングルームに戻るのだった。




《あとがき》


書き方ってこれで良いんですかね?


改めまして、どうも作者の鈴ケ谷 慎吾すずがや しんごです。

まぁ呼び方はお好きな様にどうぞ


それはそうと水盛大学附属高校オカルト部を読んでいただきありがとうございます!


作者は初心者であるため至らない所も多いと思いますが、♡や⭐︎、コメントやブクマなんかが付くと小踊りして喜んでおりますのでぜひ気楽にしていただければと存じます。


これからもオカルト相手に殴りかかっていくスタイルのオカルト部を愛して頂ければ幸いです。

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