第7話 初めての活動

 俺は東上水廃病院の付近の集合地点に到着した。


「あっ!海斗君こっちこっち〜!」

「どうも先輩おはようございます」

「海斗君おはよ〜」

「海斗君もおはようございます。」

 先輩方は先に来ていたようだ。


「それにしても坂田先輩が見当たらないんですけどどうしてんですかね?」

「あぁ、あの研究バカならそのスーツの技術を応用してより強力な武器を持ち運べるかもしれないって研究中よ」

「それはまた随分と熱心ですね」

「できそうな事があればやりたい性分なのよアイツは、それより今日の突入メンバーは全員集まったからそろそろ行きましょうか」

「あれ?他に人はいないんですか?俺の記憶だと部活動プロフィールに書いてあった人数とズレてる気がするんですが」


「あぁ、一応ね他に部員はいるのよ、ただ情報収集専門だったり、都合が悪かったりとかそう言った人達ってだけで」

「そうなんですか、いつか会いたい物ですねぇ」

「まぁ活動してればいつかは会うわよ、それよりもほら突入行くわよ!」

 俺たちは東上水廃病院に移動する。


「こっからは私と翔島、本郷と松本で別れましょう、私達が正面から行くからそっちは裏からお願い」

「「「了解」」」

 本郷先輩達と別れたのち正面玄関に向き合う。


「先輩当然ながら鍵がかかっていますがどうしましょう」

「当然これを使います」

 先輩がどこからか取り出したピッキングツールを使って鍵を開ける。


「さ、入るわよ」

「サラッと凄い事やってますね先輩」

「安心して海斗君にも出来るようになってもらうから。」

「さて向こうはどうかしら?あっ、こことここののボタンそれぞれ押したらスーツが発光して懐中電灯代わりになるのとこっちはトランシーバーになるから覚えておいて」

 と同時に向こうから連絡が入る。


『こちら本郷、無事裏口からの侵入に成功しました、対象は発見できなかったです、なので一階の探索を行うので二階を頼みます。』

『こちら七瀬了解』

「それじゃあ二階に行くわよ」

 正面エントランスから階段を目指して移動を開始する。


「先輩思ったよりも物が散乱していますね」

「まぁ警察の強制捜査からの怨霊による封鎖なんだから、これくらい普通よ普通」

 しかし先程から嫌な感覚だ。妙に肌寒いと言うか、ゾワゾワすると言うか、

「気づいたようね、多分もう少し上に上がったら来るわよ」

 俺たちは階段前に到着する。


『こちら七瀬、これより二階の探索に入るわね』

 階段を上がって二階に入ると悪寒がより一層強くなった。


「これは…ここか上の階にはいそうね、海斗気を引き締めなさい」

「はい」

 より警戒を強めながら探索を進める、あたりにはカルテやら聴診器やら注射器やらが散乱している。


「警察も少しくらい仕事したら良いのに」

「まぁ事が事だから警察ばかりが無能とも言えないのよね」

 なんて話をしていると目の前の曲がり角から骨が浮き出た様な老人の手が伸びてきた。


『こちら七瀬、対象を発見したからすぐに来て』

「これが怨霊ですか…見てるだけで寒気がしますね」

「えぇでも今からコイツを抹消するわよ」

「はい分かってます」

「頼もしいわね行くわよ!」

「はい!」

 その後にノロノロと出てきた『怪異ファイル9徘徊する医院長』に対して俺と先輩は銃タイプの弾を撃ち込んだ。

 仰け反った奴に対して七瀬先輩が一言

「さぁ部活動開始よ…」

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