第2話
...猫?迷い込んだのか?首輪もしているし、いや、そんなこと
「ないってか?」
「えっ、」
「だいたい、人間はいつもそうだ。自分の知らないことをあり得ないと思いたがる。そんなんだから....」
猫は何かを話しながらこっちへ歩いてきたが、僕は何も聞き取れなかった。身動きも取れなかった。ほとんど金縛りのように声も出せず、ただ近づいてくる猫を見ることしかできなかった。
「聞いてるのか?」
猫は僕から2mぐらい離れたところに座って僕を下から見上げている。さっきまでとは違う汗が頬をつたって流れる。
「全く...ほら、行くぞ。」
「ど、どこ...に?」
やっとのことで絞り出した声に猫はため息をついて、
「行けばわかる。」
そういうと、ダッ、と僕の方へ走って飛びついてきた。
気がつくと僕は自分のベッドに寝ていた。飛び起きて体を確認したが、引っ掻かれた様子はない。どうやら夢だったよう
「夢ではない。」
僕ははっとして、ベッドの横を見た。そこにはあの猫がいた。
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