第38話 美作の気持ち

38 美作の気持ち


ふふふっ可愛い寝顔だな・・・美作は小林を見ていた。

少し早く起きすぎた様だ。


初めて君に会った日・・・俺、もっすごいビックリした。

こんなにも俺の理想そのままドンピシャな人が、この世に居るなんてね。


まるで絵本か映画から、抜け出て来た様な・・・

まんま理想の王子様・・・嫌!!お姫様かも(笑)


賢くて気が利いて、人の気持ちに敏感で

可愛くてお茶目さんで・・・君に夢中になった。


ずっと君を見ていたから・・・君が誰を見ているかも、直ぐに分っちゃった。

あの人を見る目が、すごく優しいから。


そこには、これ以上踏み込めない。


あの可愛い笑顔を守りたい・・・

俺がコバちゃんを幸せにしてあげたいと、思ってはいるんだけど

さて、どうしたら良いのか・・・うーん・・・


・・・


「・・サカ君、美作君。」


「あっコバちゃん。おはよう。」


「おはようございます。朝食の準備をしなくて良いんですか?」


ヤバい!!二度寝しちゃってるよ。


「もうこんな時間だ。今すぐ準備をするよ。」

「コバちゃん、起こしてくれてありがとうね。」


助かった~。お礼のチュー、したいな~ダメかな?

ダメダメ、美作は首を振りながらキッチンへ向かった。


さてと、美味しい料理をお届けしますか・・・


「美作君・・・ちょっと良い?」松井がキッチンを覗きに来た。

「俺達、ライバルだよね。」


美作は卵の入ったボールを置いてピースをしながら振り向いた。

「うん。負けないからね。」

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