第28話 スピンオフ 松井の夢
28 スピンオフ2 松井の夢
小林が白衣を着ている。妙に似合っていて凄く素敵だなと思う。
ある休日の午後、転た寝をしている松井。夢を見ている。そして、それが夢だと分かって居て、それを楽しもうと睡眠を妨げないようにリラックスをした。
その夢は
***
発明家の小林、その助手の松井。2人でタイムマシンを作った。
「博士、やりましたね。」松井は飛びっ切りの笑顔で、そして尊敬の眼差しで小林に言う。
「松井君のおかげだよ。」小林博士が微笑みを返してくれる。
「ところで・・・誰を飛ばそうか?」
「それは、こちらで用意しました。」と言って、佐藤と桜田を連れて来た。
「それでは、飛ばそう。」と言ってカプセルに2人を詰めた。
***
戦国武将の前に落ちた、佐藤と桜田。
「誰じゃお主らは。」と言ったのは、小林である。
「あれっ?!コバちゃん。これ、お芝居に乗った方が良いの?」佐藤は素直に聞く。
「そうだな。小林君怒ると怖そうだからな。」桜田も素直に答える。
「おいら、カケル君で御座る。」
何だそれ?桜田は、大爆笑している。
「近寄るな、無礼者」「こちらは、織田信長様であらせられるぞ。」と松井が言った。
???
キャスティングは、
織田信長・・・小林
森蘭丸・・・松井
転移者・・・佐藤・桜田
ナレーション・・・美作(出番無し)
「ねぇ、あれコバちゃんだよね。」佐藤が桜田に確認をしている。
「うん。そうだね。」桜田は、素で答えた。
「曲者じゃ、此奴らを切り捨てぃ!」小林の目が怖い。
「わ~~~。ごめんコバちゃん。正解を教えて。」慌てて佐藤が聞いた。
「こちらは、織田信長様であらせられるぞ。コバちゃんとか言う奇妙な名ではない。」
本物の信長??
「信長と言えば、本能寺だな。」桜田が呟くように言うと
「信長と言えば、桶狭間でしょ?雨が降るんだよね。」と佐藤が得意げに言う。
「佐藤、歴史に詳しいの?」
「ううん。コバちゃんが教えてくれた。戦国○双する時に、解説が入るの。」
「コバちゃんは、女性キャラで強いんだよ。濃姫とか、お市ちゃんとか。信長君の家族だよね。」
「私は忍者系ですね。」
「お主、間者か。」蘭丸君に睨まれる。
「ゲームの話だから・・・」
「げっ・・・げえむ?戦の話をもっと詳しく聞かせろ。」
「ごめん。私はコバちゃんと違って、歴史に詳しくないから。」
「コバちゃんとやらを、ここへ呼べ。」
「無理だよ。呼び方わからない。」
「そうか。他に何か知っている事を教えてくれ。」
「信長君とコバちゃん、瓜二つだよ。」
「そうか・・・そういえばお主、可愛い顔をしておるのぉ。」
「ダメだ、佐藤は私の物だ。蘭丸君に言いつけるよ。」
今まで黙っていた桜田が口を挟む。融通が利かない。
「お主は蘭丸と、どういう関係だ!!」
「ごめん。信長君と出来てるって噂だから、名前出しちゃった。」
「でっでっ、で、出来てなどおらぬ!!」
「でが多すぎ。」佐藤の笑いのツボに入った。
「とにかく、佐藤には手を出さないで下さい。俺のですから。」佐藤を抱き寄せる。
「2人は恋仲か。」信長が少し羨ましそうな声で呟く。
「あっ、コバちゃんの声がする。戻るよ。」
***
「お帰りなさい。早かったですね。・・・っで?」
「信長君、面白かったよ~~~。」佐藤が楽しそうに言った。
「佐藤、そんなざっくりな感想で良いのか?」
***
信長の独り言。
「そうか・・・。桶狭間は雨か。」
***
松井はクスクス笑いながら、目を覚ました。
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