第8話 松井部長がやってきた・・・
8 松井部長がやってきた・・・
会社に着くと、松井部長が待っていた。
「あっ・・桜田社長、お待ちしておりました。アポもなく申し訳ありません・・。」
「新開発中の商品の、試作品が出来上がりましたので・・まずは桜田社長にと。」
仕事の話は、さっさと済ませ、ここからが本題。 (松井にとっては、だけど…。)
「ところで桜田社長。執事の佐藤氏の事ですが、やはり本物の伝説の執事の様ですね。」
「へぇ、そうなんですか?まぁ面白い奴ではありますが、車の運転も出来ませんよ?」
・・・・朝も寝坊するし。と心の中で付け加える。
「・・・桜田社長にとって、あの執事が特別じゃないのであれば・・・
その・・・私に譲ってもらう訳には・・・」
「今はまだ、特別・・・とまでは・・・即答出来かねます。
検討して、明後日にでも返答します。それで宜しいでしょうか?・・それにしても何故、家の佐藤にそこまで?」
「一目惚れです!!!」
「・・・そうですか。ではまた、明後日に。」
「佐藤、今日の仕事は早く終わるぞ。帰ってダンスの練習をしよう。」
「承知いたしましたが、夕飯はどのように致しましょうか?」
「そうだな・・・我が儘を言って良い?」
「なんなりと。」
「私も、佐藤と美作と小林と・・飲み会がしたい。」
「では、そのように手配致します。飲み会は、ダンスの練習の後で・・・」
「やったー。早く帰ろう。乗って乗って。」
2人は早めの時間に家に到着。
「さぁ、早速練習を始めますよ。」
「待って・・・何でスキーウェアなの?」
「この格好でしたら、こそばがりの私でも大丈夫ですから。」
「それは、そうだけど・・・」
一応は踊ってはみたものの・・・
「これじゃ無理だ。練習にならない~。スキーウェアは、脱いで!!」
強引に脱がしながら、桜田は佐藤の肩に頭を付けた。
「何かありましたか?」
「うん。暖かくて心地良いので、もう少しこのままで・・・。」
桜田の頭の中は、混乱していた。昼間の松井部長の台詞が甦る。
佐藤は何かが違う・・・?一体何が?・・今までの執事の方が仕事は出来ていたけど・・・
長椅子に横になりながら、佐藤に膝枕をして貰う。
「5分だけですからね。特別サービスですよ。」
・・・・癒やされてる・・・・
「はい。5分終了。さぁ、皆が待ってますよ。」
「うん。行こうか。」
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