第9話 好好♡台湾 (トラブル繋がり)

台湾に行き始めて10年以上になる。

いつ行っても、又行きたくなる心地よさにはまり込む。

それは人や食であるかもしれないし、安全であるかもしれない。

日本人と分かると、親切にしないと!と思っている可愛い人が多い。

人の気持ちをキュっとつかむ味覚もうれしい。

トラブル嫌いの私が、安心して楽しめる安全な国でもある。


コロナ前の2019年までは、1年に1度必ず行っていた。

家事をほっぽり出して行くのは、自分的にこれが限度。

年に何回か行く人のブログを羨ましくみていた。

2019年秋に初めて2回目を計画したが踏ん切りがつかなかった。

そのあとコロナで封鎖状態になった為、長く後悔した。

今もまだ次の海外旅行は計画していない。


最後の2019年は6月14日から29日まで台北に滞在。

午前中台湾中文の講座を受け、午後から好きなところへ行く。

土日に台南や温泉地にプチ旅行。


台北の宿泊は、アパートメントタイプで高層に中庭のある階だった。

台南の宿泊は、民泊タイプ。

ウーライではちょっと豪華にスイートタイプ。

このどれもに、漏れなく蟻の侵攻がついてきた。

いつも泊まっている完璧ホテルではあり得ないシチュエーション。

ここまで付き纏われては笑うしかない。

念の為持って行ったワンプッシュ殺虫剤でなんとか生き残れた。

そこまでしなくてもと言う向きには言わせてもらう。

布団の内外まで見境いなく居るんだよ!

殺虫剤しか無いっしょ!!

だが安心の為に言うと、強い奴等で、死に絶えず撤退する。

こいつら死んだな、、と思った奴さえ朝には消えていた。

えっ? 今気づいたけど、台湾の蟻って夜型なの??

日中出てきたことは無い、、〈不思議 台湾〉だ。


6月20日、木曜日のことだったと思う。

老師せんせいがすごく心配そうに「帰りの飛行機は大丈夫?」と聞いた。

ちなみにこの老師せんせい、日本語を話さない。

誤解を受けそうだが、私もほとんど中文が話せないし、聽力聞くほうは全滅に近い。

毎回旅行前に受講なんかできるの?と不安になるが、同じ人間なんですね〜

プロフェッショナルな老師せんせいの力もあって、意思疎通は何とかなるもんだ。

「え?」 老師せんせいったら何を言ってるのかしら、、

と思っていたら、エバー航空がストに入ったとのこと。

「わ〜そうなんですね。でも大丈夫。帰国は来週土曜だから」

(どうやって伝えているかは聞かないでくれ)


そのまま、この時の話しは忘れ、週末にはウーライに出かけた。

滝までトロッコに乗って、滝目前カフェでまったり過ごしたり。

豪華スイートで蟻と闘ったり。


帰ってきて講座もこなした月曜の夜、一通の不明なEメールが届いた。

英文メールなんて分かんないのに困らせるのやめて!

「なになに? …has been canceled…EVA Airways… 変メールやんな」

--------------- しばし時を過ごし、一抹の不安を覚える。

ラインを入れてもらった別の老師せんせいに聞いてみた。

(ここの学校、英語、スペイン語、何でも有りなんよ)

すると、航空便がストの影響でキャンセルされているとのこと。

え〜〜〜? ストから1週間以上あんのに何で?

初の航空難民や〜

メールの連絡先に再度予約すると良いって言われた。

え〜〜英語分からんし、ネットも苦手なオババやで、、


こういう時の広い世界に頼るもの無しって気持ち、分かるかな〜?

ちょっとネットに取り組んでみるも、、、無理や!


私、すごく考えた。

せや、ここ台北やで! 絶対エバーの事務所あるやん!

私、えらい!

調べるといつも泊まるホテルのほど近くだった。


次の日、受講後にドキドキしながら出かけた。

おっ、あった! 事務所は人(難民)であふれかえっている。

受付っぽいところを目がけ、学生に毛が生えたような男性に声をかける。

「説日語的人、有嗎?(シュオリーイーダレン、ヨウマ)」日本語話す人、いる?

なんか文法間違ってる〜知らん知らん

でも、ヒイーット!

「俺が日本語話します」 、、俺?

無事航空券の取り直しをしてくれたけど、最後まで「俺」は続いた。

誰や、「俺」教えたやつ!

ま〜可愛い間違いとも言える、、ほっとこか。


5時の便が1時に変わり、最終日の観光時間が無くなった。

大好きな『冰讃』の神味かき氷、マンゴー雪花冰を一回分食べ損ねた。

(このあと台湾に行けなかったことを思うと、これは痛い)


こうして私の初の航空難民事件は無事終結した。






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