第4話 本当はあやのとデートしたいだけでしょ♥ バレバレだよパ~パ♥
// 身支度を整えて玄関へ
//SE 部屋の鍵を掛ける音
「平日に、会社サボって奥さんとデートなんて♥」
「パパってば~♥ いけないんだ~♥」
「給料泥棒♥ 窓際候補♥ ドラゴンボールZ世代♥」
// 二人で並んで外へ、さりげなく主人公と腕を組む
//SE 蝉の鳴き声
「ほらほら、パパ♥ 蝉が鳴いてる♥」
「ねぇ、なんで蝉があんなに一生懸命に鳴いてるか♥」
「パパは知ってる♥♥♥」
// 主人公ぎょっとする
// ヒロイン、主人公を見上げてニマニマとする
「答えは……求愛行動♥♥♥」// 煽り
「蝉はね、オスしか鳴かないんだよ♥♥♥」
「結婚してくれるメスを求めて♥♥♥ ミーンミーンって鳴いてるの♥♥♥」
「パパは♥ あやのがいて良かったね♥」
「蝉と一緒に鳴かなくてすんで♥♥♥」// 気丈な感じで
// ぎゅっと主人公の腕にしがみつくヒロイン
// 少しその肩が震えている
//SE 傘をさす音
「日傘を用意してるなんて♥ パパってば気遣いのできる夫♥」
「結婚できるオスはやっぱり違うね♥♥♥」
「蝉さんたちも鳴いてないで♥ もっとメスに優しくしないと♥」
「ザーコザコザコ♥ ザーコザコザコ♥」// 蝉の鳴き真似
「きゃん!」// 頭をポンと叩かれる
// 大通りにやってくる
// キッチンカーでアイスクリームが売っている
//SE ハワイアンな音楽
「へぇ♥ キッチンカーなんて出てるんだ♥」
「この辺り、普段は来ないから気づかなかった♥」
「……アイスクリームだって♥ 美味しそうだね、パ~パ♥」
// ヒロインが物欲しそうな目でキッチンカーを見る
//SE お腹の鳴る音
// ヒロインあわてて主人公から離れる
「これは違うの! 食べたいとかじゃないの!」// 早口
「最近、ダイエットしてて……それで、お腹が鳴っただけなの!」
「本当なんだから……!」// 涙声
//SE ぼそぼそとしゃべる音
「え? 『言い訳はメスガキになる前と一緒』って?」
「……もぉっ! ひどいよパパ! そんないじわる言って!」
「あやの、食いしん坊じゃないから!」
// ヒロイン臍を曲げる
// 主人公平謝りする
// 主人公の謝罪の様子に、許してやってもいいかなという感じになる
「パパってば必死すぎぃ~♥」// ご機嫌
「そんなにあやのに嫌われたくないんだぁ~♥」
「蝉さんみたいにミンミン鳴いちゃってぇ♥ 惨めなんだぁ♥」
「え? 『お詫びにアイスを買ってあげる?』って?」// 驚愕
「い、いいよ! 本当に、食べたいわけじゃ……」
「あ、パパも食べたいんだ♥」// 安心
「なぁんだ、それをはやく言ってよ♥」
「それじゃ、二人で一緒にアイス食べよう♥」// ご機嫌
「パパはチョコレートが好きだったよねぇ~♥」
「あやのはぁ~、やっぱりストロベリーかなぁ~♥」
「あ、けどぉ♥ このレアチーズ味も気になるなぁ♥」
「う~ん、迷っちゃう♥ パ~パ、どっちがいい♥」
「き~め~て♥♥♥」// 煽り
// SE ぼそぼそとしゃべる音
// 主人公、店員さんからアイスを受け取る
// ストロベリーとレアチーズ味のセット
// むぅと頬を膨らませるヒロイン
「パ~パ~?」
「あやのは、どっちか好きな方を決めてって言ったんですけど~?」
「ストロベリーとレアチーズケーキ」
「両方はいらないんですけどぉ~?」
//SE ぼそぼそとしゃべる音
// ぴょんとヒロインがその場で跳ねる
「へ? 『暑いからチョコって気分じゃない』って?」// 驚き
「……本当にぃ~?」// 湿っぽい声
//SE ぶんぶんと首を振る音
// ヒロインがくすりと笑う
「もう、しょうがないなぁ♥」// ご満悦
「パパってばぁ♥ あやのに甘々なんだからぁ♥」
「アイスクリームの味がしなくなっちゃうよ♥♥♥」
「ふふっ♥ それじゃ、遠慮なくいただいちゃうね♥」
「あ、そーだ……♥」
//SE アイスクリームをすくう音
// 主人公に向かってすくったアイスを差し出す
「最初の一口は♥ パパにあげるね♥ はい、あ~ん♥」// 悪戯っぽく
「もう、なに恥ずかしがってるの♥」
「ほら、あ~ん♥ あ~ん♥ あ~~~~ん♥」
// おろおろとする主人公
// 周りの目を気にしながらヒロインの差し出したスプーンをくわえる
// にひひと笑うヒロイン
「パパってば♥ こんな人前で奥さんにあ~んなんてさせて♥」
「本当にどうしようもないんだから♥♥♥」
「じゃあ、あやのもいただくね♥」
//SE アイスクリームをすくう音
// ちゅぷと水っぽい音を立ててアイスを頬張る
「ん♥ おいしい♥」
「ほんのりパパの味がする♥」
「私のだ~い好きな味♥」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
背徳感よ。なんですかね、ただ嫁にパパって呼ばれてるだけなのに、このどうしようもなくいけないことしてる感じ。罪の味を感じてしまった同志がいれば、評価・フォロー・応援してくださると幸いです。m(__)m
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