第2話 体力よわよわなんだから、朝ご飯たっぷり食べてねパ~パ♥
// 場所を移動してキッチン
//SE テーブルに料理が置かれる音
「会社にお休みの連絡入れたし」
「今日はゆっくり朝ご飯食べられるね、パ~パ♥」// ご機嫌
「今日の朝ご飯は……♥」
「白米♥」
「おなすさんのお味噌汁♥」
「たらの西京焼き♥」
「ほうれん草のおひたし♥」
「そ・れ・と♥ パパの大好物の、たーっぷり愛情込めて作った……」
「た・ま・ご・や・き♥♥♥」// 自慢げ
//SE 玉子焼きを食べる音
「やだ♥ がっつきすぎ♥」
「お味噌汁も飲まずに♥ たまごやきだなんて♥」
「パパのコレステロール値が心配♥」
//SE ぼそぼそと喋る声
「え?」// キョトンとした感じ
「『口調はメスガキなのに、言ってることはまとも』って?」
「大切なパパの身体のことだよ?」// 怒り
「心配して、当たり前だよね?」
//SE 平謝りする音
「ん」// 溜飲を下げる
「分かってくれたならいいよ」
「それに……ちゃんと、コレステロール対策してあるから♥」// ご機嫌
「豆腐を入れて♥ ボリューム増量♥」
「タンパク質を摂って♥ 健康になろ♥」
「『やっぱり言ってることがまとも』?」// きょとんとした感じ
「もーっ! パパのために頑張ってるのに!」// 怒り
「そんな意地悪言うなら、玉子焼き没収なんだから!」
//SE ひょいと皿の移動する音
// 手元に玉子焼きの皿を引き寄せてふんと鼻を鳴らす
「あ~あ、せっかくぱぱのために作ったのになぁ~」
「あやの特製、豆腐入りふっくらあまあま玉子焼き」
「パパが変なことばっかり言うから……」
「全部、私が食べちゃお♪」
// もったいぶる
「なぁに? そんな物欲しそうな顔しちゃって?」
「パパってば~♪ 玉子焼きがそんなに食べたいのぉ~♪」// 嬉しそう
「ほんと好きだよねぇ~♪ 舌がお子ちゃまなんだからぁ~♪」
「どうしよっかなぁ~? あげてもいいけどなぁ~?」
「けど、あやの、傷ついちゃったもんなぁ~?」
「愛妻家のパパなら、こんなとき、どう言うのかなぁ~?」
// にやにやと反応を待つ感じで焦らす
// SE ぼそぼそと喋る音
「うん、うんうん……♥」
「はい♥ よく言えました~♥」
「素直に謝れてえらい♥ えらい♥」
「奥さんにちゃんと謝れるパ~パには」
「あやの特製の玉子焼きを、一切れだけ食べさせてあげるね?」
「だ~め! 三つも食べたら健康に悪いでしょ! 我慢しなさい!」
// しょんぼりとする主人公
// そんな主人公に、少し気の毒になる
「もう」
「そんな落ち込んじゃって……」
「ほんと、お子ちゃまなんだからぁ」
「あやのがあーんしてあげるから♥ それで我慢して♥ ね♥」
「はい、あ~ん♥♥♥」
// 楽しそうに箸を伸ばす
//SE 咀嚼音
「どう♥ おいしい♥」
「あやのの玉子焼き♥ おいしくできてる♥」
「百点満点♥ んふふ~♥ 当然よね~♥」
「だって、奥さんだもの♥」// 自慢げ
「ほ~ら♥ 玉子焼きだけじゃなくて♥ 他の料理もはやく食べて♥」
「ぱくぱく♥ ぱくぱく♥」
「愛妻料理♥ ぱーくぱく♥」
//SE 激しい咀嚼音
// ヒロインが手を合せる
「それじゃ、あやのもいただきますするね♥」
「あっ♥ パパに『あ~ん』してあげたお箸だ♥」
「これだと間接キッスになっちゃうね♥♥♥」
「ど~しよ♥ パパと朝からチュッチュしちゃう♥」
//SE 咀嚼音ピタリと止まる
//SE ぼそぼそと喋る音
「えぇっ⁉ 『いまさらでしょ?』って⁉」// 驚き
「パパってば……デリカシーなさすぎじゃない⁉」
「間接キッスなんだよ!」
//SE ぼそぼそと喋る音
// 肩を跳ねさせ、もじもじとする
「……あ、う、やぁ」// 照れ
「……たしかに、毎日パパと『行ってらっしゃい』のキスしてるけど」
「……それとこれとは、話が別っていうか」
「……その」// 声が徐々に小さくなる
//SE ぼそぼそと喋る音
// 椅子から飛び上がる
「ふぇっ!」// 驚き
「だめだめ! 食事中だってばぁ! なに言ってるのパパ!」
「……もうっ! ほんといい歳してエロガキなんだから!」
//SE ぼそぼそと喋る音
「……ん」// 照れ
// もじもじとして、顔を伏せながら
「……じゃあ、ご飯食べ終わったら、ね♥」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
嫁にパパ呼びされてメスガキムーブされるの絶対に寿命が伸びると思うわ。そんなどうしようもない癖を詰め込んだだけの話ですが、もしよければ評価・フォロー・応援してくださると幸いです。m(__)m
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