第41話【大混乱】致命的な感染症!?
「ゴホッゴホッ…うぅ最近はどうも熱が出るなぁ…」
最初にこのウイルスに感染したのは、都内の会社員の男性だった。男性が勤めていた会社がとんでもないブラック会社だったため、熱が出ている中でも出勤を強要したのだ。
「熱が出ているのに会社に出勤させるなんて…どうしてこんな会社に勤めてしまったんだ…」
男性はフラフラと右に左に体を揺らしながらも会社にたどり着くことが出来た。自分のデスクに向かって歩き出すも、体力が尽きたのか倒れ込んでしまった…
「うぅ…」
男性のことを心配して会社の中にいた数人が駆けつけてきた…そしてその数人は男性のことを見るなり恐怖心を抱いた。
なぜなら男性の体が変色していたるところから血が吹き出ているからだ。でもその血は全てシャツに吸収されているせいでほとんど気づくことが出来なかったのだ。
「大丈夫ですか!!だれか救急車と回復の出来るモンスターで彼を助けてください!!」
「わかった!!俺が救急車を要請するから、だれか頼んだぞ!!」
「俺のテイムしてるモンスターなら弱いけど回復はできるはずだ!!アロマ頼んだぞ!!」
「私もいます!!クレセイド頼みます!!」
周囲の人達の中で回復をすることが出来るモンスターをテイムしていたのはこの二人だけ…それもそのモンスター達は比較的弱い部類に入るモンスターなのだ。
「アロマ助けられないか!?彼には色々助けてもらったことがあるから死なせたくないんだ!!」
「というか熱でこんな事になりますか!?普通に考えてみればおかしいと思いませんか?」
「その時はこんなに血が出て無くて気が付かなかったのかもしれないぞ?」
「そんなことないでしょ!!それよりも救急車がすぐに来てくれないと本当に死んじゃうわよ!!」
アロマと名付けられているモンスターの種族は、アロマフラワーというモンスターで、体内で薬を生成する能力と微量の回復をすることが出来る能力を持っている。
そしてクレセイドと名付けられているモンスターの種族は、リヴァイヴァルスライムというモンスターでこちらは回復をすることに特化しているのだ…
どちらも弱いモンスターに分類されているため、大量出血を止めることは出来ないのだ。
「止まって…止まってよ!!」
「クッソ〜!!救急車はまだなのか!!」
「救急車なんて待ってられっか!!俺のワイバーンで直接病院に運んだほうが絶対に早いぞ!!どうする?」
「いや…救急車が後5分ほどでそちらにつくって説明があったから、待機していた方がいい!!それまで彼の回復を続けるんだ!!」
「わかったわ!!でもこの子達の回復にだって限りはあるわよ!!この会社で他に回復のスキルを使える子をテイムしている人は居ないの!?」
「わからない!!そもそもテイムしているモンスターを言わなくてもいいっていう話をされているからな!!でもこの場で回復できてよかった!!」
「回復はできてないでしょ!!」
「いや…この状態で家に居させてたらどうなっていたと思う?苦しみながら死んでいたぞ!!一応回復を続けてるからまだ保ってるけど、これが家で誰にも気づいてもらえてなかったら本当に終わりだ!!」
「それもそうね…」
「それと絶対に血とかには触れるなよ?それとマスクを早く持ってきてくれ!!もしウイルスで空気を介して感染するようなら俺らも不味い!!」
回復することが出来るモンスターも限界みたいだし…後は上手いことやってもらうしか無いな…
「アロマ…もう無理しないで。救急車も到着してくれたから、後は彼らに任せよう?」
「クレセイド…私達も急いで手洗いだったりしないと不味いわよ。早くいきましょう!!」
モンスターに感染するウイルスは聞いたこと無いし大丈夫だとは思うけど…念には念を入れて俺等と同じように手洗いうがいは最低限しよう…
このウイルスは全ての方法で感染する…つまりエアロゾル感染、飛沫感染、接触感染する可能性があるのだ。
彼がこの会社に来るまでに使用した公共交通機関は電車やバス…つまりその間に彼の近くに居た人は感染してしまったと言っても過言ではないのだ。
加えて空中に散布されてしまったため、大規模な感染を引き起こすだろう。そしてこのウイルスの最も怖い点は…
人を化け物に変異させることだ。
一定以上の強さを持つ人間にはこのウイルスは感染することが出来ないが、従来のウイルスとは異なりモンスターにも感染するため日本中に大きな被害を出すだろう…
東京に散布されたウイルスだが、問題視されるまでには時間がかからないだろう…感染した人間が化け物に変異したとなれば殺さなければいけない…でもその化け物は元は人間…
それは人は人を殺すことに対して忌避感を覚えるものが多い。財団はそこを上手く使うことにしたのだ。
後日ニュースで大々的にこの事が放送されたことによって、日本中が大混乱に陥った…加えて国会議員が総理を残して全員殺されてしまったために日本という国はほとんど機能を停止させてしまった…
今日も見てくださりありがとうございます!!本日は深夜に投稿できてなくてすみませんでした!!
さぁ…鬼畜ウイルスが散布されましたがどうなるのでしょうか?
新しい小説は順調に制作中です!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
おかしいところあれば遠慮なく!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます