第39話【処理】定期報告をする首相
「日本国首相岸岡です。定期報告に来ました。」
緊張しながらも機械の機能をオンにして定期報告を始めた…そして私の声が聞こえたのか、反応が帰ってきた…
『本日は重要な案件だと説明しましたよね?どうして遅れたのか説明していただけますよね?』
「もちろんです。今回定期報告の20分前に移動を始めたのですが、日本ランキング二位の八谷に聞かれましてね…始末するのに時間がかかったんです。」
『なるほど。ちなみにヨルムンガンドを使いましたか?』
「はい…すみません。私の力不足で…」
『ヨルムンガンドに関しては使い捨てなところがあるので構いません。それとあなたに警告をします。』
「何でしょうか?」
『今そちらに到着した機動部隊から、スーツケースをもらってきてください。その中を見ないでここまで帰ってきてください。』
「かしこまりました。」
一度隠し部屋から出て、外を覗くと武装した数人の人達がいた…近くに行くとスーツケースを手渡してきた…
「これはいったい…」
「中身は見ないほうが良いぞ。これは我々からの警告だ。今貴方と話しているのはC-12様だ。下手なことをするとこの国の未来はないぞ?」
「それはどういう意味ですか!!」
「日本という国は我々に最初に協力を申し出てきてくれた国ではあるが、こちらの指示に従ってもらえないのであれば遠慮なく切るというわけだ。流石に日本を崩壊させるというわけじゃないから安心しろ。それじゃあ俺等は帰らせてもらう。」
そういって機動部隊の方々は帰ってしまった…私は手渡されたスーツケースを持って先程の場所に戻った…
「再度接続して…っとよし出来た。」
再び接続をしたことを確認して、話しかけた。
「スーツケースを手渡されました。私はどうすれば良いのですか?」
『そのスーツケースをこの場で開けてください。そのスーツケースの中に貴方にしてもらう行動を書いてあります。それとその行動をするために必要な道具を中に入れてあります。』
スーツケースの中に入っていたのは、謎の液体に満たされたボトルとそれを注入するための注射器だった。それともう一つスーツケースの底に見たことがないような形をしたマスクが入っていた。
「これらはどういう風に使うのですか?」
『その液体はですね。記憶処理剤a-1b3です。それを先程貴方の行動を妨害した日本ランキング二位である彼女に注射器で打ってきてください。打つ部位はできるだけ脳に近い所で打ってください。』
「かしこまりました。ちなみにその…記憶処理剤a-1b3とはなんですか?」
『その名の通り記憶処理剤です。まぁ記憶処理剤の中でも強力な物にあたります。そのボトルを全て打つことで生まれてからの記憶を全てなくすことが出来ます。一般常識などは全て覚えているのでご心配なく。』
「全てを打てば良いんですね?」
『そのとおりです。打った後は「私はどうしてここにいるの?」とか聞かれると思いますが何も答えずに、到着した機動部隊に引き渡してください。頼みましたよ?』
「かしこまりました。その任務必ずこなします。それと質問なのですが、このマスクは…?」
『明日以降は非常に空気が汚染されます。人間が吸い込んだら大変なことになりますよ?』
「それはどういう…」
『明日からは非常に危険なウイルスを空中に散布する予定です。そのウイルスを完全にガードできるのはそのタイプのマスクのみです。一応天皇家分と、首相である貴方の文は送付しておきました。これで身を守ってください』
「分かりました…しかしこれでは国会議員たちが…」
『あんな薄汚れた人達が本当にいると思っているのですか?それとも我々の要請を無視すると?』
「いえいえそういうわけじゃなくてですね…国家機能がダウンした場合、財団に対する支援を行えなくなります。」
『安心してください。残りの8カ国ほどからの支援金を上げさせるので。岸岡首相には我々も期待しているんですよ?』
「本当ですか!?」
『本当ですとも…なのでもし、このミッションを達成して今後も我々の要請に対して積極的に支援をしていただけるのであれば、良いポストを用意するつもりです。』
「ありがとうございます!!それではすぐにこの記憶処理剤を打ってきます!!」
すぐに日本ランキング二位の彼女の頭目掛けて注射器の針を突き刺した。ボトルからの移し替え作業は難しかったが、特段気にすることはない。そして私はためらうこともなく部屋を出て、外に向かった。外には既に機動部隊が到着していたようだった。
「こちらが対象です。よろしくおねがいします!!」
「…確かに。任務完了ご苦労さまです」
機動部隊の方々は全員強いからモンスターに襲われても大丈夫だろう…
後は天皇家にこのマスクをお届けするだけだ!!
今日も見てくださりありがとうございます!!明日も昼には投稿するつもりなので是非来てくださいね!!
小説のフォローや星での評価をしていただけると幸いです(^^)
おかしいところあれば遠慮なく!!
新作準備中です〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます