第29話【遭遇】異常種との邂逅!!

「ん…おはようアロン」


『おはようございます。主様!!』



俺が目を覚ますと、昨日までいた作業員の人達は居なくなっていた。気になったので、アロンに聞いてみることにした…



「ねぇアロン…あの作業員みたいな人達は、何処に言ったのか分かる?」


『いえ…私も目が覚めた後確認したのですが、いないと思います。おそらく何処かのチームだったのではないでしょうか?そのチームの指示に従って撤退したとか…』


「なるほど…でももしそうなら、俺に一言かけてくれても良くないかな?」


『そうですよね…』



俺とアロンが悩んでいると、足元に霧のようなものが発生しているのに気づいた。



「霧?アロンこれ何か分かる?」


『この霧を絶対に吸っちゃだめです!!吸うと数分で死に至るレベルの毒が含まれています!!』


「わかった…でもどうしてそんなものがここに…」


『分かりません…もしかすると、私達以外にも人が来ているという可能性も考えられます…』


「いや…確かに他の人がいるかも知れないけどさ…こんな事をするかな?」


『モンスターを一掃するためでしょうか…分かりませんがいずれにせよ警戒しなければいけません。さっさとダンジョンを抜けたほうが良いかと…』


「そうしたほうが良さそうだね。荷物は幸い纏めてあるから、今すぐ抜けよう。」


俺はアロンとルージュと共に、この部屋を出ようとした所で違和感を感じた…あの試験で戦ったときと同じが居る気がしたのだ。


「アロン!!ルージュ!!警戒して!!」


『あの時と同じ気配がしますね…ですが少し違うような気もします!!』


この部屋から出るよりも、この中で戦ったほうが良いだろう…下手に外に出たら奇襲をくらいかねないからな…


そして部屋の入口に人形のモンスターが現れた…目を凝らしてみると、大きな鎌を携えて死神のような風貌をしている…


「くっそ…あの時みたいに鑑定することも出来ないからな…まぁ鑑定しても情報を得られなさそうだから意味がないんだけどな。」


『…おそらく主様を狙っていると思います!!主様も自衛の準備を!!』


「分かってる!!俺は戦えるから安心して!!それよりもアロンとルージュは攻撃を仕掛けてみてくれ!!」


俺がそう言うと、アロンとルージュはモンスターに対して攻撃を仕掛けた…


ルージュが、モンスターの周囲を飛びながら隙を作り、すかさず衝撃波を放つという戦法だった。


その戦法に対応することが出来なかったのか、大きく振りかぶって攻撃をしたせいで防御出来ていないようだった…衝撃波も命中し、スタンしたところでルージュが爪を使って攻撃する事に成功した。


「ルージュ!!この前と同じ黒い槍出せるか?」


俺がルージュに対して問いかけると、即座に鎌の攻撃範囲から離れて空中に静止した。そして2本の黒い槍を生成して射出した。


黒い槍は螺旋を描きモンスターに向かい加速していった。2本の槍はモンスターの鎌を粉々に粉砕しつつ腕を1本吹き飛ばすことに成功した…


「良くやった!!アロン衝撃波で吹き飛ばせ!!」


『分かりました!!』


アロンは俺の指示に従って、衝撃波を放った…モンスターは吹き飛ばされて壁に打ち付けられた。


「警戒していたけど、全然そんなことなかったね…でもあの時のモンスターの方が強くなかった?」


『私もそう思います…ルージュ!!そんなに近づいてはいけません!!急に反撃されたら危ないでしょう!!』


アロンがそう警告すると、ルージュも此方まで戻ってきた…モンスターは新たに鎌を作り出して、支えにして立ち上がった。


そして此方を見るなり、その場で鎌を数回横に振ったのだ。俺には良く理解できなかったけど、アロンが俺の前に立ち塞がって守りの体制にはいっていた。


「どうしたんだ?癇癪起こしてその場で振ったんじゃないのか?」


『あれは遠距離技です!!私の体を盾にして下さい!!』


俺はアロンに言われた通り、アロンの背後に回った。その瞬間アロンの体に斬撃が迸った。


『結構ダメージが入りました…主様が食らったら即死ですよ…』


「再生で回復できるか?」


『いえ…再生不可の状態異常になってる影響で、出来ません…あれを耐えられるのは後数回だと思います。』


「分かった…どれくらいで再生不可は治りそうなの?」


『10分もすれば…治ると思います。』


「わかった…アロンは此処で待機してて!!」


『主様とルージュで戦うのですか?攻撃に当たらないように気をつけてください!!特に主様にとっては致命傷です。』


「もちろんだ。ルージュにダメージディーラーをして貰わないといけないのがちょっと心苦しいな…」



さっきの槍をまた当てれれば…倒すことが出来るかもしれない!!







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