第12話【試験】異常種との邂逅
昨日は配信で戦術について学び、今日の試験を突破するためにいつもよりも早く就寝した。早く就寝したおかげか、今日はいつもよりも早くに目が覚めた。
「さて…今日は試験なわけだけど、ステータスの減少は大丈夫?」
アロンに聞いてみると、まるで問題ないと言うかのように頷いていた。簡単なコミュニケーションだったら頷いたり首を振るだけで済ますみたいだ。
「今日の試験の内容って通知来てたっけな…」
俺の高校では専用の携帯端末が配布され、その端末に試験の内容だったり、次回の授業で使う教材についてメールが届くのだ。
「今日の試験の課題は…えっ!!」
俺の手に持つ携帯端末の画面の中には、以下の内容が書かれていた。
〜本日の課題内容について〜
本日の試験は第一運動場にて行います。今回の試験三段構成となっています。
1つ目の試験では、召喚したモンスターを倒すという試験です。この試験では君たちのテイムモンスターと同じレベルのモンスターを召喚するので、指示などがしっかり出来ないと敗北する可能性があります。
2つ目の試験では、受験者同士でのモンスターファイトを行ってもらいます。対戦相手は問いませんが、モンスター同士の相性を考えながら戦ってください。
3つ目の試験では、複数対1での対応力を測ります。ダンジョン内では複数体でまとまって行動する個体がいる可能性が高いです。複数体との戦闘になった場合、どうやって対処しているかを我々教師が採点します。
危険だと判断された場合、即時転移されるシステムになっていますのでご安心ください。詳しい内容は試験前に説明します。それでは皆様の活躍を心より願っております。
教師一同より
「結構ハードな試験だな…頑張らないと!!」
試験を突破して、父さんと母さんに『試験突破した』って報告してやる!!
「それでは本日の試験について説明する!!一回しか話さないから、しっかりと聞いておくように!!」
教師の言葉が第一運動場に響いた。教師は周りを見渡した後、第一運動場の中央を指さした。
「君たちにはあそこの魔法陣の上にテイムしたモンスターと一緒に立ってもらう。魔法陣の上に立つと、少し離れたあそこの魔法陣にテイムしたモンスターと同じレベルのモンスターが召喚されるから、倒してください。」
教師はそういった後、試験番号を呼んでいった。俺の試験番号は74だからおそらく74番目ということだろう…試験が始まるまで他の人の試験でも見て、自分の中で戦術でも振り返っておこう…
結果から言うと、俺よりも前の番号の人達の中で倒し切っている人は2人しか居なかった。倒しきれない人はその時点でこの試験での点数は0になってしまうらしい…中には、テイムしたモンスターを倒されてしまう人も居てびっくりした…
そしてついに、俺の番がやってきた。アロンと一緒に魔法陣の上に立つと、魔法陣が輝き出したのだ。俺とアロンは冷静になって召喚されたモンスターを見てみると、そこには見たことがないモンスターが居た。
召喚されたモンスターについては自動で鑑定され、受験者および教員に共有されることになっているのでこのモンスターについて、すぐに分かると思っていたのだが…
「こんなモンスターみたことないぞ!!」
「試験の敵として出すには強すぎるのではないですか?今すぐ召喚を解除して元いた所に返したほうが良いのでは?」
「モンスターの図鑑にもないから…希少種か!?」
「いえ、希少種ではなく異常種と書いてあります!!そもそも異常種ってなんですか!!」
「このままでは彼が危ないのではないか?今すぐ試験を中止して、あのモンスターを倒すぞ!!」
こんな声ばかりが聞こえてくる…『どうするべきか…』そう考えていると、そのモンスターは咆哮を上げながら、攻撃を仕掛けてきた。
モンスターの外見は、正しく怪物といったものだった。腹から頭にかけて口のような物が形成されており、鋭い爪も持っている…明らかに普通のモンスターじゃなかった。戦闘をするとなると、物理攻撃を行ってくるだろうから…
「アロン迎え撃て!!あのモンスターを倒せ!!」
ゴーレムと召喚されたモンスターが戦っている間に、鑑定結果を見て俺は驚愕した。
種族:スキンラバー
称号:異常種
危険指数:5200
LV:18
種族特性:精神汚染の可能性があるため表示できません。
保有スキル:獲得不可
基本情報
精神汚染の可能性があるため表示できません。
戦闘情報
精神汚染の可能性があるため表示できません。
進化情報
精神汚染の可能性があるため表示できません。
特筆事項
精神汚染の影響を受けない防具等を着用してからの閲覧を推奨します。
「異常種って…一体何なんだ?」
見てくださりありがとうございます!!
今回登場したモンスターについては、後数話すると分かります!!楽しみにしていてください!!
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