第7話【探索&戦闘】VSレアモンスター
ゴーレムのことを視認した、騎士はすぐさま行動に移った。ゴーレムの足の部分を狙って何度も攻撃して、移動を不可能にさせようとしていた。
ゴーレムが反撃をしないわけもなく、衝撃波のスキルを使ってスタンさせた所を腕の振り下ろしなどでダメージを与えていた。だが、レベル差があるのかダメージが僅かしか入っていないようだ…
「ゴーレム一度下がって!!俺が少し相手するから、このポーションを自分の体にかけておいて!!」
ゴーレムにだけ任して戦闘をさせるわけにはいかない!!俺だって多少は戦えるんだ!!
「ライトニング・ボルテックス!!」
俺が使ったのは使い捨ての魔法スクロールだ。魔法スクロールとは、スクロールと呼ばれる物にモンスターの魔法等を封じこめたものだ。一度しか使用できないし金もかかるけど持っておくと非常事態にも対応できる優れもので重宝されているのだ!!
「どれくらい削れたのかはわからないけど、少しでも削れてくれていればオッケー!!追加で痺れトラップも食らっとけ!!」
魔法スクロールによってダメージを受けた騎士は、膝を折りかけたものの俺を見ると剣を構えて突撃してきた。
「ゴーレム!!カバーできるか?」
ゴーレムは俺の意図を汲み取ってくれたのか、騎士の攻撃を受け止めて耐えてくれた。痺れトラップも仕掛けておいたから、これで戦えるだろう…
「回復できたみたいだし、さっきみたいに戦ってくれ!!万が一魔法を使われてダメージを負ったらすぐに知らせてくれ!!」
俺ができることといえば、トラップの方に誘導することくらいだ。というわけで上手いことヘイトを買う必要があるわけだが…
「一歩間違えればあの剣で体が真っ二つだから気をつけないと…」
騎士は俺の方を見ると、こちらに向かって走ってきた。俺がゴーレムよりも弱いって理解しているからの行動だろう…
「よしかかった!!」
俺は騎士がこちらに向かって走ってくるのを確認すると、先程仕掛けたトラップを挟んで対峙するような位置に立つことに成功した。そして騎士が俺の方に向かって一直線に走ってきていたため、トラップにそのまま引っかかった。
「今このタイミングでできる限り削れ!!畳み掛けるぞ!!」
痺れトラップのかかった相手を痺れさせる効果は10秒だけだから、この時間を使って削り切るしかない!!
俺は今までためてきた金を全て、アイテム購入費に当てたおかげで魔法スクロールを含めて沢山ある!!
「『フレイムサークル』!!『プロミネンスブレイク』!!」
ゴーレムの衝撃波のスキルを使えば追加で数秒はスタンさせられるから、10秒で削りきれなくても指示をしてスタンさせれば行けるはずだ!!
「はぁ…はぁ…『ポイズンスピア』!!」
何度も剣を避けながら、魔法スクロールを使ってきたからか流石に疲労が溜まってきた…だが、騎士は痺れトラップによるダメージや、数々の魔法スクロールによるダメージ、ゴーレムによる物理ダメージによって両膝を折りかけていた…
しかし、騎士は最期の抵抗なのか剣を使っていないのに、ゴーレムの両腕を切り飛ばした。その一撃を与えた直後、騎士はその場に崩れ落ちた…
「大丈夫か!!」
例え、再生のスキルを持っているとしても両腕の欠損となれば時間がかかるだろう…それまでは他のモンスターに襲撃されたら危険だから、俺が守らなければ!!
「再生が終わるまでゆっくりしていろ!!それまでは俺が何があっても守ってやる!!」
俺がそう言って警戒しようとすると、再び頭の中に声が響いた。
『レアモンスター:絶望の騎士の討伐に成功しました。ゴーレム(真名無し)は逆境魂のスキルを獲得しました。』
逆境魂?よくわからないけど、スキルなら強力なんだろう…
『加えて、LVが10に到達したため進化が可能になりました。進化しますか?』
「進化だって?もうできるのか?」
『今すぐ進化を行うことが可能です。現在負っている傷は即時回復します。』
「進化を行ってしまおうか…少し迷うから待っていてくれ!!」
『かしこまりました。以後任意のタイミングでゴーレムを進化させることが可能です。絶風の騎士の装備一式を獲得しました。』
「装備一式だって!?」
モンスターから極稀に装備を獲得することがある…装備をモンスターに装着させることも可能だし、人間が着ることも可能らしい。装備にはモンスターの一部の能力を使用することができるらしいが…どんな能力を使えるんだ?
装備名:絶風の騎士
特殊効果:風魔法の使用許可
装備条件:絶望の騎士を討伐した者
装備効果:風結界
自身の周囲に風属性の結界を発生させ、魔法を含む遠距離攻撃の威力を半減させる。この装備を着用している間発動し続ける。
※結界には耐久値が存在し、耐久値を超える魔法などは威力の半減を行うことが出来ません。また、破壊された場合は12時間後に再展開することが可能です。加えて結界の展開中に物理攻撃を受けると無条件で破壊されます。
「これは…強いな。装備条件が重いから売ることは出来ないけど、ゴーレムに使ってもらえれば戦力強化になるな!!それとゴーレムって呼ぶのはあれだから、名前をつけよう!!」
ゴーレムの方を見ると、喜んでくれているみたいだ…やっぱり戦闘中も『ゴーレム』って言ったりするのには少し違和感を感じてたんだよな!!名前があったほうが呼びやすいだろうしね!!
それにしてもレアモンスター強かったな…俺が買ったスクロールは殆ど使ってしまったな〜それにしても高校生にとって、とてつもないほど痛い出費だったな!!
命を失うより遥かにマシだけどね…
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