お隣に住む従姉妹のお姉さんが俺の健康管理をしてくれます。

「スポーツの秋です!」


//SE ドドン、というような強調音

嫌そうな顔をした主人公が逃げようとする。


「こーら、逃げない!」


「君ぃ……ちょっと太ったよね?」//ジト目で


「私のご飯が美味しいから? ……そ、そっか……ありがとう……」


「ってそうじゃなぁい!」


「ダメ、ダメよ私甘やかしちゃ。ちょっとくらい太った方が可愛いとか、首の後ろのたぷたぷしたところを触るのが実は楽しいとか、思っちゃダメ……! 健康のためなんだから……!」//小声で


「今日はこれからジョギングに行こうと思います!」


「安心して、君だけに大変な思いはさせません。私も一緒に走るから」


「このカッコ? えへへ、似合う? 前に私もジョギングしてたことがあって、その時買ったウェアなんだぁ」


くるっと回ってウェアを見せるヒロイン。


「だ、ダイエットじゃないもん! 健康のため……そう、健康のためだもん!」


詰め寄るヒロインの服装を眺める主人公。特に胸部を注視。

//SE ぽよん、というような巨乳を表す音


「……どうしたの? じっと見て」


「え、走ってる時? うーん? 視線は感じたけど……ジョギングしてる人とかってつい見ちゃうし、そんなものじゃない?」


「あ、ウェアが可愛いからかな! なーんて」


「…………え? 一緒に走るの、ヤダ……?」//絶望的に


「一人で行く……? な、なんでぇ? 私と並んで走るの、嫌? 恥ずかしい? 私と一緒にいるの恥ずかしいの!?」//縋るように


「じゃ、じゃぁ、後ろからついていくならいい!? 離れて走るから! 声かけないからぁ!」


「え? ……私が見られるのが、嫌?」//きょとん、として


全然察してくれないので、しぶしぶ(胸の大きな女の人が走っていると、男はつい見てしまうから)と説明する主人公。


「ふ、ふぅん? そっか、君は、私が他の男の人に見られるの嫌なんだぁ? そっかぁ」//そわそわと、嬉しそうに


「それなら仕方ないなぁ。じゃぁ、部屋の中で筋トレしよっか。二人きりなら、いいでしょ?」


「まずは腹筋からね」


//SE 床に転がる音


「よいしょっと」


//SE ふに、と柔らかい音

主人公の両足、足の甲の部分を押さえるようにヒロインが乗っかる。


「え? 足押さえてた方がいいでしょ。浮いちゃうし」


「手で押さえてほしい? えぇ~、君の体重じゃ押さえきれないよ。重しなんだから、重いのは我慢して」


そうじゃない、と顔を顰める主人公。重いのが嫌だと思っているヒロインは無視してカウントを始める。


「はい、いくよー。いーち、にーい」


//SE 腹筋の音


「さーんじゅいち、さーんじゅに」


//SE ばた、と倒れる音


「あっこらぁ! 50回までやるって決めたでしょ!」


「ほらほら、もう半分以上きてるんだから。がんばれ♡ がんばれ♡」


//SE ぺちぺちと軽くひざを叩く音

//SE 腹筋を再開する音


「おっ! えらぁい! その調子!」


「よーんじゅく、ごーじゅう!」


//SE ばた、と倒れる音


「がんばった~! えらいえらい! よくできました!」


//SE ぱちぱちと拍手の音


「さぁて、次は腕立て伏せだ!」


「逃がさないぞぉ~。ご飯を美味しく食べるためにも、運動はしっかりしないとね」


「全部終わったら、ちゃぁんとご褒美あげるから……ね?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る