第216話 束縛(3)

 そう、あの大虐殺の件や、他国との秘密裏な貿易……。


 そして重税の件やドン宰相にどれほどの利益が流れているのか、秘密裏に探索……。


 でも、ドン宰相にどれほどの利益が上がっているのか? までは、わたくし達も調べることが不可能でしたが。後のこと……。


 バルガート伯爵が、自身の領内で犯してきた罪の方の証拠はほとんど言ってよいほど手に入れることができたのだ。


 そう、あの男は、余り用心深くはない上に。まさか、各村の村長達が、自分のことを裏切るとも思っていなかったのと。


 この領中ら逃げた者がまさか、わたくしと繋がり、親友になるとも思っていなかったみたいだから。


 バルガート伯爵が、自身の領内を兵で固め、防御に徹する前に、わたくしが陛下へと直訴──。


 ドン宰相や各重臣達のいる前で、バルガート伯爵領内の各村長達やルイン、ルイスのように親が、謀反人扱いを受け、惨殺された者の奥方や子達の証言を陛下へと発表させて。


 わたくしがバルガート伯爵を討伐する軍を指揮する許可を強引に受理させることに成功──。



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