第204話 天誅の為の準備! (7)

 ルイスに『じゃ、おねがいね』と告げようとしたら。


「あっ!」だ。


 あっ! と、わたくしはなるから。


「ルイス!」と声をかける。


「……ん? 何、姫様?」


 わたくしの下知を聞き、踵を返したルイスなのだが、後ろを振り返り、首を傾げるから。


「イモールの監視を城内の庭園とあの男の宿舎だけではなく、城外……。あの男がどんな経由で移動や行動をとっているのかも至急調べてくれますか?」


 わたくしはルイスへと慌てて尋ねると。


「……ん? 城外……。あの男が、買い物やお酒を飲みに行く経由や、自身の女の所……と、言うか? 彼女がいるのかな、あの野蛮な男に?」と。


 ルイスはケラケラ笑いつつ、わたくしへと告げてくれば。


「うん、わかったよ。姫様……。ちょっと調べてみるね。もしかしたら、あの男も、隠れ家持っているかもしれないしね?」とも告げ、教えてくれた。


 だからわたくしは「ええ、ルイス……。貴女の思っている通りで。あの男、外に隠れ家を持ち。そこに面白い物を飼っている可能性がありますから。よく探してみてくださいね」と。


 わたくしもルイスの意味深な言葉を聞き、悟り、「ふっ、ふふふ」と意味深に笑い返せば。


「……ん? 姫様、もしかして?」と。


 今までわたくしとルイスの会話、やり取りを窺い、大人しくしていたルインも。


 わたくし達二人の会話の内容を察して声をかけてきたから。


「ええ、もしかすると? その可能性がありますね」と。


 わたくしルインへと告げれば。


「何だか、面白くなりそうですね」と。


「これで少しは、城内の掃除ができそうですね」とも。


 わたくしはルインと、ルイスへと告げる。



 ◇◇◇


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