第199話 天誅の為の準備! (2)

「セバス」と陛下が。


 自身の側近へと重たい声音で名を呼びながら。


 自身の顎で、クイクイ! と、早く部屋から出ていけ。


 夫婦のお昼の情事……。


 そう、陛下は、一番寵愛をしているわたくしが相手だと、本当に精力旺盛なので、側近のセバスへと。


『シッ、シ!』、早く部屋から出ていけと急かしてくれるから、本当に助かる。


 これでドン宰相の耳へとわたくしの悪だくみが、耳に入ることを防ぐことができる。


 だってもしも仮に?


 セバスが扉越しに聞く耳を立て──。


 わたくしが漏らす嬌声を、彼が聞く耳立てて歓喜しているのが、陛下の耳に入ると。


 本来嫉妬深い陛下に罰を与えられ、セバスの命の灯火は、風前の塵へと変わること間違いないから。


 陛下のお昼の情事……。


 わたくしを貪っている最中は、部屋の周りに誰も近寄らないことを。


 わたくしは知っているから、ドン宰相にばれずに陛下から印を頂くことは可能だと。


 ルインとルイスの二人に告げたのだ。



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