第198話 天誅の為の準備! (1)

「陛下~、入りますね」と。


 わたくしは陛下へと声をかけつつ、執務室の扉を開け、部屋の中へと入ると。


「国王陛下、ソフィアさまです」と。


 陛下の側近の者が、執務室の大きな木製机に座る陛下へと声をかけ、わたくしがきたと告げると。


 陛下は、何かしら書き物……。


 まあ、作業をしている様子ですが、わたくしの顔を見れば、手作業を辞め、羽ペンを置けば。


「ソフィアどうした?」と。


 わたくしに告げ。


「今日は遅かったではないか? 儂はソフィア、お主が中々こないから心配したぞ!」と。


「何かしら、遭ったのか?」と。


 陛下はわたくしの顔色を見れば、夫ですから。


 直ぐに察しがついたようなのだが。


 わたくしに『何が遭ったのだ?』と先に尋ねることはしないで。


「ソフィア! 早くこちらに来い!」と。


 そう、陛下は自身の膝をポンポン! と、叩きつつ、わたくしに膝に座れ、そして甘えてこいと急かしますから。


「陛下~」と。


 わたくしも甘え声音で、夫を呼びつつ、膝へと向かい。


 陛下の大きな膝の上に座れば。


 チョコン! と、しな垂れかかり、甘えると。

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