第162話 男の行動(7)

「姫様?」


「ん? 何ですか、ルイス?」


 ルイスがわたくしへと、尋ねてくるから、言葉を返せば。


 ルイスはミネバとイモールの会話や振る舞いの様子や内容を事細かく、わたくしへとまた教えてくれ始める。



 ◇◇◇



「閣下?」


「な、何ですか、イモール?」


「今日はどちらへとお出かけで?」と。


 イモールはミネバへと大変に低く、重たい声音……。


 そう、ルイスが申すには、夫が妻のお遊び。


 自分以外の異性とのお遊び、不倫に対して不満を持っているような声音だったと。


 ルイスが、『あんな男でも嫉妬するんだ~? 可笑しい』と、ケラケラ笑いながら告げると。


『まあ、ミネバ閣下もお年を召されたから。以前のような輝き。この国一の美女、才女と謳われた、あの素晴らしい容姿も、今は陰りがあるから、姫様やロべリアさまにあっさりと名声を奪われた感じですが。それでも、その辺の貴族令嬢や淑女様達よりも。大変に美しい女性には間違いないから。おの男も、自身の身分も考えず。陛下や宰相、ロべリアさま、ソフィア閣下に。ミネバ様との関係が露見すれば、自身の命だけではなく、一族もろとも死刑をされるとも解らず、調子に乗っているのでしょう。今迄、あの庭園で犯した、邪悪な罪が、世に露見されていない事を良い事に。本当にどうしようもない男ですね』と。

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