第163話 男の行動(8)

 ルインが妹のルイスの説明を聞き、呆れながら告げてきた。


 だからわたくしが『そうな』と呟くと。


 ルイスがまた説明の続きを話しだす。




「きょ、今日ですか?」


「えぇ、今日です」


 ルイスが申すには、ミネバの声音が少しばかり、イモールに怯えているように聞こえたらしのだ。


 だってミネバは、この後直ぐに、自身の顔色を変え、慌てふためいた様子で。


「な、何故、そんな事をわらわに尋ねるの、イモール?」


 ミネバはこんな風にイモールへと尋ねたらしい。


 でも、当の本人であるイモールの方はと言うと?


 大変に落ち着いた様子で。


「いえ、別に大した用事では御座いませんが。数日前に両姫様が数日前に、遊びに訪れる程。花や木々は大変に美しく咲かれているのに。庭園の管理者、主である筈の閣下が、花を遠ざけて、長らく見に訪れないので。閣下はまた体調不良か? 病気を患ったのではないか? と、私は思い。閣下の身体が御心配になり尋ねました」と。

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