第22話 嫉妬(3)

「ソフィアとレオンとの婚約を解消させたのも。私がお前をレオンに奪われたくないから病を理由に取り消したのだよ……。ソフィア、お前は産まれた時から私の物だからな……」と。


 あのひとはわたくしに、自身の邪な想いを説明してきた。


 それも、幼い私の小さな足に平伏し、頬ずり、甘えながら乞うてきた。


 だから話しを聞かされ唖然! 呆然! としていたわたくしなのですが。


 少し間が開き落ちつけば。


 レオンとの件は完全に諦めることにして。


 あのひとの妃、側室になることを選んだのだが。


 そのことを義母は、どうやら知っているらしい。


 だから自身の夫を奪われた義母は、わたくしに対していい顔はしない。


 まあ、当たり前のことだけれど。


 今回は実の娘から誘われた舞踏会……。


 それもあのひとと同席をするようにと。


 何故かロベリアから頼まれたのだが。


 国王陛下あのひとも余りいい顔をしていないと言うか?


 落ち着きない様子でいたみたい。


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