第20話 嫉妬(1)

 それは、皇女殿下であるわたくしの妹、ロビリアが催しした。


 ある日の舞踏会での出来事らしい?


 その舞踏会には麗しく、煌びやかに成長した、あの娘──。


 ロベリアの大のお気に入りの白馬の王子さま……。


 そして『お兄さま』であるレオンも呼ばれたらしい。


 そして何故か、若い者達の憩いや親交の場である催しの舞踏会に。


 義母と国王陛下あのひとも、ロベリアに招待──呼ばれたみたいですね。


 その理由は、この時には、まだ誰もわからなかったみたいですが。


 義母もわたくしには、幼い頃から嫉妬と憎悪を剥き出しにして接してくる。


 そう、わたくしが、お城から追い出され、幽閉、隔離棟へと連行される原因を作ったのは。


 そもそも義母が原因……。


 彼女がわたくしの精霊付きは他人にうつるから。


「陛下~! ソフィアのかかっている病! 精霊付きが! 未だ乳飲み子のロベリアにうったら、どうするのですか?」と尋ね。


「直ちにあの娘を幽閉、隔離棟へと連れて行って、閉じ込めてください! お願いします!」と。


 あのひとに嘆願をしたらしい、との話しなのですよ。


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