第15話 幽閉後は? (2)

「ああ、私もソフィア、お前の事を愛しているよ……。一人の女性としてね……」と。


 わたくしの大きな精霊耳へと囁いてきた。


 だからわたくし、自身の顔色を変え、「えっ!」と驚嘆を漏らし。


 慌てて陛下から離れようと試みるのですが。


 陛下はわたくしの大きな精霊耳へと食らいつき。


 そのまま激しく貪り、愛撫してきた。


 だからわたくしは慌てて陛下へと抗い。


 その場から逃げようと試みるのですが。


 もう既にあのひとに抱きつかれ、押さえつかられているわたくしですから。


 女のか弱い力で暴れ、抗い、逃げようとしても。


 発情した獣のオスがメスを捕らえた時の力は、大変に優れたものだから。


 わたくしはあのひとに、着衣している物……。


 ドレスや下着を力任せに全部破り、剥ぎ取られてしまう。


 だからわたくしわたくしも陛下に泣きながら。


「お父さま、お許しを……」、


「ソフィアはお父さまの実の娘です。だから許してください。お父さま……」


 わたくしは血の涙を流し、泣きながら、あのひとにおねがいをした。


 血をわけたわたくしに酷いことをしないで欲しいと。


 何度もあのひとに嘆願をした。


 でも、あのひとの口から漏れる言葉は。


「ソフィア、愛している」、


「儂の子を産んでくれ」、


「ソフィア、お前が産んだ子が、次の王だ分ったなぁ……」と。


 陛下も、わたくしの大きな精霊付きの耳へと愛を囁きながら。


 自身の腰を振り、突きして、わたくしの鮮血を強引に奪っていった。


 その悪しき行為は、夜明けまで続けられるのだが。


 その日を境に十日間ぐらい毎夜、夜明けまで続くから。


 最後にわたくしは、陛下の捻じれ曲がっている愛を受け入れることしかできない身体にされた。


 だからわたくしはこの若さで陛下の妃、側室としての立場へとなってしまったから。


 わたくしはこんなにも煌びやかな装飾品を身に纏い、大変に高価なドレス……。


 そう、若くしてこの世を去ったお母さまの再来のように振る舞いつつ。


 あのひとの寵愛を一心に受けながらわたくしは、ある程度の自由を与えられた生活を今は得ている。


 だからわたくしは切なく、悲しい気もするのだが。


 親の愛情に飢えていたわたくしなので。


 あのひとがわたくしへの愛の告白通りに、嘘偽り無く、毎日──。


「ソフィア、いるか? 私だが、お前に会いたくなって尋ねてきた」と。


 今日も昼間から、あのひとが、わたくしのことを暇を見ては、幼少期のように逢いにきてくれるから。


 わたくしは悲しい気持ちもあるが。


 大変に嬉しい気持ちもあるから。


 今日も義母あのひとの嫉妬心の目を。


 わたくしは一心受けながら。


 わたくしのことが愛おしくて仕方がないあのひとへと。


「あなた~」と。


 わたくしは、甘え声を漏らしつつ、胸に抱き甘える日々も続いている。



 ◇◇◇



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