第12話 幽閉(1)
「ソフィア!」
「は、はい、お父さま。何でしょうか?」
「お前の持つ、王位継承権を剥奪する」
「えっ!」
「それとラ・フォール公爵家のレオンとの婚約の件も一時中断をする。よいな、ソフィア?」
前回の話しの続きになりますが、精霊付きの病魔に侵された
やっとお見舞いと言う形式で会いにこられた
そう、自身が伝染病にでもかからないように振る舞いつつ。
あの人は怪訝な表情で
王位継承権剥奪と婚姻話……。
そう、
だから
でも
何故、この国の第一王女であるはずの
「何故ですか、お父さま?」と。
でも
自身の可愛く、愛おしいはずの
「早く、魔女にとりつかれた姫を。城の離れの、幽閉棟へと連れて行け。この私にも精霊付きの病魔がうつり、病にかかったら大変だから! 早く連れて行け! この魔物を早く!」と。
自身の家族と、この国に害をなす、憎むべき魔物なのだから。
だから
「お、お父さま~! ど、どう言うことなのですか?
更にこんな言葉もつけ加えて。
「お父さまは、ソフィアのことがお嫌いなのですか?」と。
ポロポロと涙を流しつつ尋ねた記憶がある。
でも
全く可愛くはないし、興味もない……。
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