第11話 精霊付き(2)
アンが
「姫様?」
「……ん? 何ですか、アン?」
「国王陛下が姫様の病魔の事を聞くと。大変に真っ青な顔をされ、心配をなされていましたよ……。もう、それこそ? 今にも泣きそうなお顔で、長女の姫様の事を心から心配されてましたよ……。後で姫様の許へと来られると申されましたから」と。
アンは
だからお父さまに嫌われ、避けられていると思っていた
アンの話しを聞き、自身の目尻を熱くしながら歓喜──。
だってお父さまは再婚をされ、妹のロベリアが産まれてから。
長女であるはずの
全くと言ってよいほどお会い……。
会いにきてはくれないのです。
だからあの頃の
何が原因で
自身の枕を涙で濡らしたものだ。
だから
『えい!』、
『やぁっ!』、
『とぉっ!』と。
男勝りな、はしたない、勇んだ行為をするのを辞め。
この国の姫らしく。
そう、他界されたお母さまのようにお淑やかに、レディになれるように。
お父さまに、『ソフィアは本当に賢い姫だな』と。
『流石、ソフィアは私の娘だ』と。
お父さまから以前のように褒めてもらうために。
だから、こんな醜い姿になった
アンの話しを聞き、あの時の
錯覚をしてしまったから。
「そうなのですか、アン?」と。
彼女に問いかる。
「はい」
するとアンも、
そしてアンの口からも。
「姫様は、御父上様であらせられる、国王陛下が自分の事を嫌っていると申され、危惧され、心傷されていましたが。国王陛下の御様子は、姫様が危惧されていたような御様子は一切なく。心から姫様の身を案じていましたよ」とも。
アンは
だからあの時の
「そうですか。そうですか……。じゃ、お父さまは直ぐに
アンに満身の笑みを浮かべながら告げたと思います?
アン自身も
「姫様、もちろんですよ。直ぐに陛下は姫様の許へと来られると
だから
元の自分の容姿に戻るのでは? と。
安堵していたぐらい。
幼い頃の
親の愛情に飢えていた、親離れのできない、幼い
でも、その後、
でもあの人は
実の娘である
お父さま……。
いや、
あのひとが
◇◇◇
(お願い)
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