動物村のハリーとメエさん。

夢月みつき

「ハリー手紙を書く」

☆「動物村のハリーとメエさん。」登場人物紹介☆


「ハリー」

ハリネズミの男の子。ハリミちゃんがすき。


「メエさん」(名称のみ)

ヤギの郵便配達員。紙が好物。


「ハリミ」

ハリネズミの女の子。お菓子作りが得意。


🌛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・🌛


動物村のハリネズミのハリーは、ハリミちゃんが大好き。

だから今日も、ハリミちゃんにお手紙を書いている。


(ハリミちゃん。おげんきですか?あした。一緒に出掛けようよ。ハリーより)

ハリーは、ポストに手紙を出して、郵便受けを毎日見に行きましたが。


そのうち、郵便局から郵便配達員のヤギのメエさんが、ハリーの手紙を食べてしまったことと謝りの連絡を電話でもらいました。

「悔しいハリ、メエさん。ひどいハリ~…」


ハリーは、泣きべそをかきながらもう一度、手紙を書きました。

すると、またメエさんが手紙を食べてしまいました。


何度も、何度も手紙を書いてはポストに入れる。ハリーに。

何度も何度も、その手紙を食べてしまう、困ったメエさん。

それが、なんと百回程続きました。


「うわああ~ん!!メエさんのばかあ~!!!」

ハリーはついに、手紙を書くのが嫌になり、大泣きしながらボールペンを投げつけます。


それが、壁に当って跳ね返り、ハリーのおでこに当りました。

「痛いっ!もうやだ~」

もう、踏んだり蹴ったりです。


「もう、手紙を書くのはやめる。ハリミちゃんに直接、会いに行く!」

ハリーは、ハリミちゃんの家に出かけました。


ハリミちゃんは、なぜかハリーを待っていました。

「メエさんに聴いたの。そろそろ、ハリーくんが行くよ、って。」

「メエさんね。謝ってたわ。でも、ハリーくんが来てくれて良かった。おいしいクッキーがあるのよ」


ハリミちゃんは、クッキーと紅茶を、ハリーに出してくれて一緒に食べました。

ハリーは、クッキーを食べながら、ハリミちゃんに話します。

「ハリミちゃん。明日、一緒に出掛けようよ。プラネタリウムはどう?」

すると、ハリミちゃんは喜びました。


「プラネタリウムいいわね。あたし、星すきなの!」

ハリーとハリミちゃんは、次の日、ふたりでプラネタリウムに行った。

ふたりは、その日からよく会うようになり、何か伝えたい時は、直接会うようにしたといいます。


メエさんは、それ以来、大事な手紙を食べなくなり、手紙もちゃんと届くようになりました。

もしかしたら、メエさんは、それを見越してたのかもしれない。

ハリーは、ちょっとだけ、そんなことを考えてみたのでした。



-おわり-


🌛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・🌛

最後までお読みいただきありがとうございます。


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