おまえは、ろりこんだ

「お、おはよう…悠真…碧澄さん…」


 俺の名前は獅子怜央、年下を愛する健全な紳士である。今俺は美少女の皮を被った悪魔に呼び出されていた。


「ん、おはよう…」


 悠真は相変わらずの塩対応だ…俺は恐怖に震えつつ碧澄さんを一瞥した。すると彼女は顔を歪め一言


「…おはようロリコ―――」

「あああああああああああああああああああ!!」


 俺は死んだ


 ////


「ロ…獅子くんに話があるからちょっと…佐々木くんごめんね!」


「?2人仲良いの…?」


「全然仲良くないよ!!昨日知り合ったの!!すぐ戻ってくるよ!!」


「…うん、わかった」


 悪魔が悠真へ待機命令を出した。


 十中八九悠真もこの悪魔に弱みを握られているんだろう。恐らく新たなターゲットである俺を心配してくれている。悠真…俺、頑張るよ…待っててくれ。



 俺は悪魔に連れられて教室を出た。彼女は着いてこいと背中で語り、例の校舎裏まで歩みを進めた。





 ///




「で、お願いなんだけど…」


「はい…」


「えーと、そのー……」




 返事を待っても、彼女は言いづらそうに黙って口を開かない。凍てつくような空気の中で、一筋の汗が俺の頬を流れた。彼女の沈黙に応じて、俺の緊張はどんどんと加速していく。


「…佐々木くんを堕とすのを手伝って欲しい」


 満を持して、彼女が重い口を開いた。


 …??

 なにか深い意味があるのか…?堕とす…惚れさせるということか…?いや、それは無い。この狡猾さと美貌を持つ美少女が手伝いなんて必要とするはずがない。…はっ?!まさか…『佐々木くんを堕とす(殺す)のを手伝ってほしい』ということか…?


 できるわけないだろ!!悠真は幼なじみで!!たくさんの思い出…はちょっと思い出せないけど!!


「…………できません。俺には…できません…」


「そう…」


 俺は怖くて悪魔の顔を見ることが出来なかった。いくら俺がロリコンでも!!クソ!!終わった…最後に言わせてくれ…ロリ、愛してる。


「…」


「やっぱり、そうだよね…ごめん変なこと言った!!今の忘れて!!ロリコンってこともみんなに言わないから!!」


 俺は地面へと落としていた視線を、恐る恐る上げていった。怒りに染められていると思われたその表情は、それは想像していた物とは180度違っていて…俺は残念そうにする表情の中に羞恥が紛れているように感じた。まるで恋する乙女のような…


 え、堕とすってそのまんまの意味だった…?

 俺は堕とすの意味を勘違いしていないか、確認することにした。


「ちなみになんで堕とそうと…」


「え、気に入ったから…だけど」


 あれれ?好きってことでいいのかな?あれ?


「ちなみに、悠真についてどう思う…?」


「え……けっこう、好き…だよ」


 ?どういう事だ…?殺すタイミングを伺っている…のか?探る必要があるな…


「ちなみに、堕としたらどうしたい…?」


「え、あ、結婚…とか?」


 ?どういう事だ…?血の跡、とりあえず不穏なことは分かるぞ…やはりそういう事なのか、?


「悠真と一緒にいるとどうなる…?」


「うーん、赤くなっちゃう…かな…」


 赤くなる?!完全に刺してるじゃないか!!返り血で赤くなるってことかよ!!さすがにアウトだろ!!


「ふざけるな!!やっていい事とやっちゃいけないことがあるだろ!!やっぱりお前は最低だな!!」


「…そんなに言う…?」


「うるせえ!!人殺し!!殺害の手伝いなんかするか!!」


「…?どういうこと?殺害の手伝いじゃなくて惚れさせる手伝い…だけど…」


「………え??」


「何言ってるの…?」





…………あれぇ?おかしいな??じゃあ今までの返答はなんだったんだ…??俺はふと振り返ってみる。『隙だよ』『血痕』『(返り血で)赤くなる』


 …


…もしかして『好きだよ』『結婚』『(照れて)赤くなる』と言っていた…?あ、そういうこと、?


「あ、あー…勘違いしてごめんなさい!!!手伝わせてください!!!」


「わたし、人殺してそうにみえるの…?」


 否定できない!!!人殺してそうだもん!!自分の手を汚さずに殺すタイプ!!


「めちゃくちゃ見えますね!」


「ロリコンさん最低…大嫌い…」


 だってしょうがないじゃん!!怖いんだもん!!うあああああああああああああああああああああああ!!!!!


 俺は死んだ。

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男心を完璧に理解してるはずのTS美少女が隣の席の男の子のせいでえっちな感じに完堕ちしちゃうまで わわわわっふる @tgjgHhj

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