499話 転機。
半月もダンジョンに潜って穴を掘り続けた甲斐がありました。
ダンジョンコアを手に入れた、ダンジョンの完全クリア達成です。
そしてコアを手で触れると難易度の低いスライムダンジョンのダンジョンコアなのにエネルギーで満ち溢れているように感じます。内側から光り輝く大きなダイヤモンドのようですし。
大きさもソフトボールの球ほどの大きさがあります。
『おめでとうございます。
達成ポイントが152ポイント加算されます。』と目の前にステータス画面が表示され、メッセージが表れました。
この達成ポイントですが使用してスキルを買う事やスキルレベルを上げる事ができます。ダンジョンボスを倒しても1ポイントしか手に入れられないので、
152ポイントは破格な数字です。
『よし、隠すぞ。この秘密は俺だけが知ればいい。』
昌弘は1ポイントでミニチュアダンジョンコアを手に入れてスライムダンジョンを消去せずにそのまま存続させます。
消去したら不思議だと思われそうですし。
サブ称号がダンジョンマスターになってしまったので隠蔽スキルを手に入れてレベルMAXにしました。
ミニチュアコアをボス部屋の地下100m
に埋めてボス部屋の床の強度を更に上げます。
その上で自動修復もすぐにする様に設定します。
これでミニチュアコアが取られる事は無いでしょう。
そしてサブ職業を切り替えてシーフにします。
錬金術師の錬金スキルをMAXにします。
ゴーレム錬成のスキルもMAXにします。全部で達成ポイントを42ポイントも使ってしまいましたが、新しいスキルの錬金工場(初級)も派生して手に入りました。
王家の宝にもほとんどないと言われるほど希少なダンジョンコアが手に入れられて最高です。
昌弘はゴーレムで馬を作り、そのまま隣の街を目指しました。
スライムダンジョンは難易度を高くしました。武器を溶かす上に毒も撒くポイズンスライムが1階から出るのでは、
普通の冒険者では攻略はできないでしょう。
ダンジョンボスはビッグポイズンスライムが5匹も現れます。
昌弘は穴掘り専門のスキル編成のゴーレム部隊を作り、ダンジョンの最下層の人の居ない所に隠し部屋をダンマス権限で作って、そこからダンジョンコアに向かって穴を掘ってダンジョンを完全クリアしてまわります。
達成ポイントも低くても100ポイント前後は貰えますから効率は100倍です。
そして魔力が溜まっているダンジョンコアが手に入りますし。
で、仲間のゴーレムが居れば、そこを目標にして転移する事ができると気がついた昌弘は超巨大なゴーレムを作り地中数百メートルに広げる事を思いつきました。
転移の利点だけではなく、超巨大ゴーレムのおかげで魔物が居る場所もダンジョンのある場所もわかるようになりました。
オークの集落を見つけたら、それを取り囲むように転移して包囲し風魔法で殲滅してオークを収納して帰還します。
昌弘もゴーレム達もあっという間にレベルが高くなっていきます。
遠過ぎて面倒くさい場所の植物の採取や山頂にいるワイバーンの駆除などは
超巨大ゴーレムに任せて錬金工場経由で受け取ってギルドに渡せばいいし。
宇垣昌弘はダンジョンの完全攻略に成功し、超巨大ゴーレムのアイデアを思いついて、効率よくレベルアップしたので、ゴーレム軍を率いて魔王領に攻め込んで魔王を倒す事に成功しました。
まぁ、ここまで読んだ読者の方ならわかりそうですが、魔王も超巨大ゴーレムの敵ではありませんし。
大儲けのチャンスを逃しているのを見てもわかりますが、昌弘は天才ではありません。
失敗を成功に変えた勇者です。
色々と失敗したり、忘れていたりもしていますし。
最近でも越後平野を忘れてましたし。
日清戦争の時に先頭に立って戦ったのも、「定遠」「鎮遠」の砲弾が命中していたら装甲巡洋艦の艦橋は露天艦橋だし、死んでいたかもしれないので、軽率な行動だったかもしれません。
でもそれが宇垣昌弘という男なのです。
1万人に1人くらいはいるかもしれない、アイデアを出して創意工夫で頑張る男です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます