498話 2軍には2軍なりの意地がある。(500話連載記念話)

これは召喚された城で知ったのですが、錬金術師というのはありふれている職業のようでした。


気さくに話してくれる叩き上げの騎士さんに話を聞いたのですが、希望して1軍の戦闘チームに残った場合の訓練スケジュールですが、錬金術の講義時間は少なくされ、剣や槍や弓の訓練と各種魔法の訓練をやらされる教育が行われるみたいでした。


昌弘は1軍に残ってもダメだと悟って、城外に出る事を決意しました。


最低な事に、その場合は城の中の錬金術師には何も話を聞けずに外に出る事になるようです。

城に居る国家錬金術師の持っている高度な知識は軍事機密だから、一般の錬金術師には教えられないそうです。


強い魔物の撒き散らす強い魔力を吸収して浄化したり、防御障壁にする仕組みは国家機密らしいです。


「まぁ、上の連中は他の国に知られたくないんだろうな。

金も掛かっているらしいし。」と騎士さんは教えてくれました。


この国では身分制度で区別がはっきりしています。

一応は貴族の最底辺である騎士爵は

平民の一流冒険者の最高到達点らしいです。


この国の貴族ではない昌弘では、いずれにせよ錬金術師教育は受けられない様子です。

錬金術師利権が絡んでくるので、大金を支払わないと知識は教えてもらえません。


ですが、錬金術の入り口であるウッドゴーレムの召喚だけは教えてもらえました。(冒険者ギルドでも教えて貰える知識なので、、、)


この国腐ってると言いたくなります。



ウッドゴーレム召喚ですが、召喚勇者ではあるので、木材を用意し『ウッド・ゴーレム召喚』と言うだけでウッドゴーレムを召喚できました。


ウッドゴーレムを見て木材を加工して

ウッドゴーレムっぽい人形を作り、

『ウッド・ゴーレム召喚』と唱えると

魔力の消費を少なくして『ウッド・ゴーレム召喚』が使えました。

ウッドゴーレム人形を身長2mくらいで作るとそれも2mのウッド・ゴーレムにする事ができました。


やや、動きは遅いですが力はあるようです。


そして、色々とわかってきました。

材質が硬くて強い木材だとウッドゴーレムの品質や防御力も上がります。


関節部分の補強をすると更に質が上がります。

関節に油を注油すると動きも少し良くなります。


特に関節部分の品質を強化しようとイメージして魔力を多く注ぐと性能が上がります。


アイアンゴーレムなら更に性能が上がるでしょう。


こうして試した性能向上型のゴーレムを使い続けていると戦闘の時の動きとかが更に向上して良くなっています。


レベルが上がったから?


知能も上がっているような気がします。


力も上がっている?


ダンジョンの床を掘る速度が上がっているような、、、


床堀りの為に鉄のツルハシを与えていたのですが、いつの間にか穴掘りスキルが身についています。


宇垣昌弘は破壊するのが大変だったダンジョンの壁や床の破片を使ってダンジョンゴーレムを錬成しましたがダメでした。


錬成レベルが足りないそうです。

ですが難易度が高い分、各種のスキル熟練度、錬金術やゴーレム錬金のスキル熟練度のレベルアップには最適です。


昌弘もゴーレム達に混ざって穴を掘ると筋力やステータスがアップしていきます。


そして10m少し掘ったところで何故か昌弘は東南の方角に穴を掘りたくなりました。


直感の鋭い昌弘は大きい本屋や図書館に行くと身体の行きたがる方向に行かせてみる事があります。


すると買いたいとか借りたいと思う読みたい本を見つける事があります。


掘り進めて行くと眩く輝くダンジョンコアが出てきました。


やはりありましたか!!


あると思って掘り進めた甲斐がありました。

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