490話 アドルフ・ヒトラー躍進。

アドルフ・ヒトラーさんは世界大戦でフランス兵を捕える等の功績と伝令兵としての勤務ぶりを評価され、勲章を6回受勲しています。(1914年に二級鉄十字章、1917年に剣付三級戦功十字章、1918年に連隊感状、戦傷者勲章、一級鉄十字章、三級軍務勲章)


1930年の選挙の躍進には、これらの勲章の叙勲も助けになったでしょう。


アメリカで株の大暴落があり、ドイツの復興に投資されていたアメリカの資金が一斉に引き上げられてドイツは大変な混乱になりました。


もちろん欧州の他の国からもアメリカの投資が引き上げられて欧州経済は大混乱します。


株は大暴落して経済も混乱する中、宇垣昌弘のゴーレム達は底値で株を買い、株価が上がったら売り逃げてお金を増やして、更に暴落した底値で買い戻す事を的確に行い優良企業の株を買い漁って資産を増やしていました。

ポンドやフランだとわかりにくいのでドルで換算すると軽く200億ドルを超えています。



1929年のアメリカの株価の大暴落以降、悪かった景気がさらに悪くなり、

大勢の失業者が溢れるようにドイツはなっていました。


あのハイパーインフレから世界大恐慌デフレへのダブルパンチはドイツを大混乱させ、ヒトラーさんのナチ党とドイツ共産党が選挙で第二政党と第三政党になり躍進していました。

でも、ドイツ共産党の武装組織

『赤色戦線戦士同盟』とナチ党の『突撃隊』が各地で抗争するなど、血生臭い雰囲気にもなっていました。


政権政党のドイツ社会民主党も信用できませんが、ナチ党も共産党も暴力を振るってますから、ユダヤ人達はドイツに見切りをつけて、ますます日本に引っ越す人が増えていました。

ユダヤ系と言いつつドイツ人にも引っ越し希望者がいたくらいです。


日本で大油田が発見された事、油田発見後は経済が安定し大地震の被害からも急速に回復しつつある事、経済が安定しているらしい事がドイツにも伝わっていました。

この頃のドイツ人からすると、

『もう、ドイツはダメかもしれない。』と思ってしまい将来を悲観的に見てしまうドイツ人が多かったのです。



なんせ、あの世界大戦の大敗北による多額の賠償金の支払いと愚かな政府のせいで起きたハイパーインフレに今回の株の大暴落と投資の引き上げですから、、、まさに3重苦。


宇垣のゴーレム達も内心では『本当にドイツは好景気になり、復活するんだろうか?』と思っていました。


宇垣が投資している分や助けている分は史実よりマシなはずですが、『本当にマシなの?』とゴーレム達は思っていました。


ハイパーインフレでも金貨や銀貨は農家さんに信用してもらえた為、多くの食料を宇垣は買い付けて時価の株と食料を交換して助けてましたが、ほんとハイパーインフレでお金が紙切れになると社会は混乱します。


そういえば、ヒトラーさんから、拳銃の銃弾に対して防御力のある宇垣マーク1の注文を受けたので納品しました。エンジン正面、側面、ドア部分、後方などは小銃の銃弾も防ぐ使用です。


この当時はドイツ礼賛主義じゃなかったんですね。いや、現時点の車のデザインの良さでは宇垣マーク1は飛び抜けて良かったので欲しくなったのでしょう。

なんせイギリス王室も愛車の1つにしてたほどですから。


宇垣マーク1の防弾車の特別注文も

1929年のあたりから急速に増えました。


1930年の国会選挙の得票率は政権与党が24.5%

ナチ党が18%。

ドイツ共産党が13%でした。

第二政党の指導者なのですから、ヒトラーさんは凄いものです。


でも、↑気がつきませんか?


ハイパーインフレを起こしたクソな政権与党と極右政党と極左政党しか大きな政党がないという、受け皿の少なさ、、、


穏健なちょい右政党があれば大勝利していそうですよね。


2大政党制も与野党両方が腐敗しそうだし、政治って難しいですね。


少数政党って候補者を探すのも難しいし立候補させるのも難しいし、よくまぁ、ナチ党は与党になれたものです。


ちなみにユダヤ人達は預金と資産を売却してドイツ周辺国から去っていますから、史実よりもドイツは国力が低下しています。

財力的には20%減少かもしれません。

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