472話 蜘蛛型万能農業機械リンちゃん。
ここは北海道ですが、前の奴隷開拓村の時代とは比べものにならない勢いで
大規模な開拓が進んでいます。
普通に人間が開拓してできる優良開拓地もより早く開拓できますが、湿地や泥地など、土壌改良が必要な土地こそ土魔法や精霊魔法にとっては改良し易い土地です。
今では前の数十倍の面積の土地に作付けがされ、良質な農作物が取れています。
そして全身がミスリル色に眩く銀色に輝く蜘蛛型万能農業機械の『リンちゃん』が地面深くに脚を突き刺して深い場所の土壌を採取して細菌を採取して
最後のチェックをしています。
農作物を育てるのに有益な細菌が存在しているのですが、(未来で発見されています。)この細菌は例えば稲の根っこに寄生して、より地中深くまで根っこを伸ばさせて、2倍とか3倍の収穫量の美味しいお米を実らせてくれます。
しかも肥料などは少なくても多くの実りをもたらすのです。
しかも、寒い北海道の短い夏に。
この『元開拓奴隷村』の場所なら秘密を守るのにも好都合です。
道も1つしかありませんし。
ゴーレム達のテイムしたヒグマ達もスパイが入り込まないように目を光らせて守っています。
そして、この開拓村の農地の土は優良な農業用の土地なのですが、ここに有益な細菌と一緒に世界樹の木酢液を1%
混ぜた木酢液を地面深くに脚の先端から噴霧して土の中に混ぜる予定です。
木酢液は土に混ぜると土の中の細菌を良くしてくれて良いのですが、この世界樹の木酢液は更にその効果が高くなります。
ここでは『植物共生細菌』と呼んでいます。
稲科の葉や根に共生しているアゾスピリルム属の細菌と、稲も含めた非豆科の植物に共生しているハーバスピリルム属の細菌ですが、これらの共生細菌は土魔法で調整された農業地だと非常に伸び伸びと繁殖してくれます。
更に木酢液を混ぜた土壌だと効率アップします。
更に精霊の祝福がある土地だと更に効率が上がります。
美味しさも上がる事はわかっていますので、収穫された農作物は宇垣百貨店が一手に引き受けて更にウィンウィンの関係になるでしょう。
向こうの昭和世界では、すでに行われているので、やるのは簡単です。
そして農作物を見守りながら管理するのは蜘蛛型の万能農業機械のリンちゃんの出番です。
ジャガイモの採取などもリンちゃんに任せます。
もう、北海道の開拓は全部を宇垣農業公社が一手に行って独占しようと思ってます。
役人や政府に任せると効率が悪いからです。連中は無能ですから。
向こうの世界の台湾の開発も宇垣だとスムーズに成功しましたしね。
あっ、人間が乗るタイプの大型農作業機も一応は開発されています。
リンちゃんに全自動で任せているとなると、まるで未来のAIロボット農法です。
留守番役の人型ゴーレムは1人なのだから、凄く効率的ですな。
ちなみに未来の日本が米を守る為に、
外国産の米が1キロあたり48円で入ってくる頃の日本の米の関税は1キロあたり
341円も関税をかけていました。
778%関税とも言われています。
48円+341円なのでキロあたり389円になっちゃう酷さです。
こんにゃくは1000%関税です。
その分他の関税を下げる羽目になっているんですよ。
こんにゃくに、そんな保護関税は必要ないのに。
アホかと言いたいですよ。
政治力の少ないレモン農家に対しては諦めてくれって言ったくせに。
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