464話 どぶねずみなりの生き方②
前に書いたが、アメリカ軍の兵士はヘルメットに『ネズミ駆除業者』なんて書いている。
ワッペンに『中国人狩猟許可証 年中有効無制限』と書いている。
米語がわかる中国人は「何がネズミ駆除だ!! 狩猟許可だ!! 」と怒りを顕にしている。
所詮インド人は何百人殺しても米英には痛くも痒くもない。
「白人を殺せ!! 1人でも多く!!」
と中国人達は言うようになっていた。
さて、南京にも地下には下水道が張り巡らされている。
「これじゃあ、まるで俺達はどぶねずみじゃねーか。」
と中国人の自称義勇兵は自嘲しながら隠れているが、頭の良い者はいるもので、米英のやりそうな作戦だと見事に見抜いて奴らの裏をかこうとしていた。
特にスラム化して、泥棒市場があるあたりは徹底的に砲撃をされて酷い目にあうだろうから、それらの場所からは避難が必要だ。
(泥棒市場はさまざまな盗品が地面に並べられて売られているフリーマーケットのような場所。スラムには標準的にある。)
大雑把にだが、散らばって分散する事で敵の攻撃を躱わして移住作戦を行おうとしていた。
地下道が崩れて被害も出たのだが、
なんとか移住作戦は成功する。
ねずみならパニックになって逃げ出しただろうが。
「白人はバカじゃねーの」と嘲笑う中国人達なのだった。
とにかく中国人の貧民を追い出さないと南京市街の治安は回復しないし、泥棒などの被害も無くならない。
この貧民掃討作戦は中国各地で行われるようになるのだが少なくない被害も発生してしまう。
(貧民というより富豪以外の全員を泥棒と見なして掃討という感じだ。)
4世紀もの間、白人達は自分達は神に選ばれた民であり、有色人種は人の形をした獣だと言っていたほどだった。
だから、強いと思っていた列強の一国であり、大陸軍国である帝政ロシアが、まさか日本などに負けるとは思ってもいなかった。
日本はロシアに負けて泣きついてくると思っていたのだ。
問題はインドを始めとしてオスマントルコ、後に独立してイランやイラク、サウジアラビアやフィリピンやインドネシアなどになる有色人種の地域の人達を勇気づけ、独立派を増やしてしまった事だ。
イギリスに取ってはインドで独立の機運が高まる事が大きな痛手だった。
欧州にとって憎らしい敵国だったオスマントルコ帝国も、ようやく滅ぼせて植民地にできると思ったら、ケマル・パシャ(ケマル将軍、後のケマル・アタチュルク)にやられて撤退する事になってしまった。
これも有色人種国家を勇気づけてしまった。
オスマントルコ帝国に対しては欧州は
何度も敗北して痛い目にあっているので、滅ぼせなかった恨みは深い。
ギリシャと戦勝国の連合国はトルコ国内から追い出された。
さて、第一次世界大戦の戦勝国になっていた日本だが、苦々しい思いで見ていた国がある。
それはアメリカ合衆国だ。
1906年の非公式調査の時から、カラー計画と言われる、対日本戦争計画は練られていたのだが、
1924年度に完成し採用された。
なお、ここでは1906年と言ったが、
日清戦争の時の1894年(明治27年)からアメリカ軍の日本敵視は始まっているとも言われている。
チャイナはナワバリだと勝手に思っているアメリカの一部の人間にとってはなのだが。
日露戦争終活後の1905年(明治38年)には中国問題は両国に取って重要な問題になっており、緊張が高くなっている。
だが、日本は何ら恥じる事をした事はない。
全般的に見て、かなり少ない。
アメリカがオレンジ計画を推進して
戦争を仕掛けて来ても受けて立つだけだ。
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