462話 軍縮条約緩和。

ロンドン海軍軍縮条約では各国政府と政治家が主導する形で軍縮条約が話されていましたが、その後の雑談の席で

宇垣昌弘はふと思いついてしまいました。

『ふと、思いついたのですが、戦艦も可能な限り軽量化したら、長江を遡る事ができませんかね?』


扶桑(初期案は比叡)、アイアン・デューク、ワイオミングの3隻は武装、装甲、機関の一部を軽減する事を条件に廃艦にせず、練習戦艦にして保有できるようにと話されていたのですが、日本の宇垣昌弘は『練習戦艦なんかにする為に費用を出すのは勿体無い。』と大反対して潰した張本人です。


ですが、あの南京での虐殺は許せないから、南京周辺に住んでいる中国人達に対して巡洋艦ではなく、戦艦の艦砲射撃で米英日の海軍の恐ろしさを思い知らせてやりたいと、ずっと思ってきました。


戦艦の主砲なら最低でも30.5cm砲。

巡洋艦の20.3cm砲とは大違いの威力です。


それに南京で虐殺をした暴徒達ですが、虐殺した後、略奪して一旦は逃げましたが、勝手を知っている南京周辺にまた戻って来ていてもおかしくありません。

1番可能性は高いでしょう。


中国国民党軍はろくな武器を持っていない三流の軍隊ですから、反撃の事は気にせずに思いっきり軽量化させられます。なんなら舷側装甲は大幅に取り外してコンクリートを充填してもいいでしょうし。


蒸気機関も半分以下に減らしてもいいでしょう。

巡洋艦なら遡れるのだし、大幅に軽量化して喫水を上げれば戦艦もなんとかできないものかと思ってしまいました。

実際に、宇垣の技術力ならできなくはありません。


扶桑もしくは山城なら改造しても惜しくないですし、、、


なんなら山城要塞として、南京の近くに置いてしまってもいいでしょう。


中国人はいくら追い払っても、大都市周辺にやって来てバラック小屋を作ってスラムを作って住み始めます。


それは上海の郊外もそうです。


戦艦なら巡洋艦と違って陸戦隊の基地としても最適ですし。


ローコストで中国人を追い払えます。


2度と南京虐殺のような悲劇を起こさない為に戦艦を遡らせて要塞を作るというのは中々に良いアイデアです。


巡洋艦を集めて南京の市街地を砲撃するのも悪くはないのですが、今や南京は国民党が暴徒を動かして虐殺を起こした都市だと悪名が高くなっています。

だからこそ、できるのなら海軍の象徴である戦艦の艦砲で、虐殺された南京の市街地の外側の中国人居住地を吹き飛ばして、中国人に思い知らしてやりたくなるのです。


それにもう少し上流の漢口にも置ければ、対岸の武漢三鎮にも睨みを効かせて租界の再建ができ易くなりますし。


なんなら、それ専用に小型で喫水が巡洋艦なみの戦艦を建造してもいいのでは?と日本は米英に囁くのでした。


交通の要衝で相応の利益も見込める武漢三鎮と漢口に防御力の高い租界を建設し、巡洋艦もしくは喫水の浅い戦艦を守る為に置く提案は良いアイデアだと米英も大いに乗り気になりました。


そして、南京を戦艦で砲撃する映像が発表できれば米英の国民も喜ぶでしょう。

米英は戦艦もしくは同様の船舶を南京や漢口に遡行させられないかと検討を開始し始めました。


なんならポケット戦艦でもいいのです。

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