461話 アメリカの黄金時代1920年代。

1909年当時の労働者にとって車というのは高嶺の花だった。

フォード自動車はローンを認めていなかったし、労働者の賃金の22ヶ月分の賃金が必要だった。

2人兄弟、3人兄弟が力を合わせても車を買うのは容易な事ではなかった。


それだけにフォードのモデルTに乗るのはステータスシンボルになり得た。

多くのアメリカの若者達が車を持つ事に憧れた。


この作品内では悪名が高いが、馬に颯爽とまたがって国境を警備するテキサスレンジャーズや騎馬警官も子ども達に憧れられる存在だと言ってもいいだろう。


とにかく、祖父や父親のインディアン戦争の活躍を聞いて憧れた子ども達にとっては騎兵やレンジャーは憧れの存在だ。

それにメキシコ系に対する暴力はあるが、治安を守っている側面も一応はある。

埼玉県川口市のクルド人問題だが、

テキサスレンジャーズがいれば、クルド人はすぐに取締られて問題は解決するだろう。

テキサスレンジャーズが居るからメキシコ人がクルド人のようになっていないのかもしれない。

そういう側面もあり得るのだ。



作者もバイク好きだし、作者の父親も車好きなので、車好きのアメリカの人達の気持ちはよくわかる。


車やバイクを維持する為に生活してるようなものだからだ。

大切な車を収納する為にガレージを持つのも必要だからだ。


家を建設するのに1番こだわるのが車を複数台置ける頑丈なガレージだったりする。

そうして自分が好きな車やバイクに囲まれて暮らすのが幸せな生活なのだ。


さて、1909年の肉体労働者はそうだったが、1925年になると僅か3ヶ月分の給料で憧れのモデルTが手に入るようになった。

高校時代から頭金を貯めて免許を取ってすぐにローンで買う時代の到来だ。


1920年代はまさにアメリカにとって最高な時代だった。

賃金の上昇と建設コストの低下を受けて、郊外の注文住宅の値段は5000〜6000ドルであり安かった。


1916年にヘンリーフォードは労働者の最低賃金を1日5ドルにしたが、当時の家族の収入の平均金額は2000ドルであり、貯蓄貸付組合からお金を借りて家を買う事が多かった。

年収の3倍程度の安い値段なだけに、金利も高くなく、この時代に323万世帯の人々がマイホームを手に入れて人生を謳歌していたと言われている。


1920年代には自動車だけではなく、自転車、色々な家具、ラジオ、蓄音機、電気洗濯機、電気冷蔵庫、真空掃除機も普及し始めていた。

お金を貯めて買うのではなく金融会社のローンで買うのが当たり前になっていく。

と、いっても頭金は新車で30%、中古車で40%であり、車の値段が安かった事から、12ヶ月ほどで支払いを終える

負担の少ない健全なローンの組み方だった。


親と息子でフォードの工場に勤めていれば、月の収入は200ドル以上になる。

年間だと2400ドル。

ガレージにモデルTを2台置き、5〜6年で家のローンを返済し、蓄音機で音楽を聞きながらラジオや冷蔵庫のある生活が普通に享受できたのである。


労働者が車で通勤するので、広大な駐車場があるフォードのリバールージュ工場のような工場があたりまえになって行く。

何千家族もの家族がフォードの恩恵を受けるのだ。


そして、フォードのモデルTは380ドルになるのだから凄いものだ。




さて、こうして好景気で黄金時代と言われたアメリカだが、日本の方では、ゴーレム達の多数はとりあえずの住居をダンジョン内のマンションに置き、そこから職場まで転移で通っていた。


ダンジョン内の良さそうな土地を手に入れたら、そこに錬金工場で作った自宅を置いて自分で家を改造するのがゴーレム達の中で流行っていた。


この家だが、床面積は500平米くらいはあるのがあたりまえであり、屋内ガレージの面積を含めると800から1000平米あるのがあたりまえな豪邸揃い。


なんせ坪なら242坪ですから。

高台から見てみるとなんかアメリカの郊外の住宅地のように見えてしまいます。

日本なら豪農と呼ばれる豊かな農民のお屋敷のよう、、、


あの、200平米の高級マンションって

恋人もしくは奥さんと2人暮らしならいいよねというのがゴーレム達の暮らしのイメージになってしまって、

ダンジョン内部なら土地が有り余っているし、これくらい、いいよねと普通になってしまいました。


そして、200平米型高級マンションを

地上でも量産していると200平米より狭いマンションの価値が低くなり、まったく売れないので高級マンションは200平米で駐車場付きがあたりまえになってきます。


そして一軒家もダンジョン資材を錬金工場で加工して良い家を建設するので

宇垣住宅、宇垣建設は1人勝ちになっていきます。



なお、ダンジョン内住居には固定資産税とかはかかりません。

安い金額の固定資産税の徴収なんか、

手間がかかるだけで面倒ですからね。

ダンジョン内は日本国内ではないので、税制も好きにやらせてもらっています。

もちろん相続税も贈与税もありません。

そのかわり、本人が死亡して相続者が指定されていない場合、すべての財産はマスターに寄贈される事になります。


まぁ、死亡したゴーレムの名前が基金ができて、例えばヤン・ウェンリー基金をユリアン・ミンツくんが受け取るなんて事もできますが。


フレデリカさんと結婚していればもちろん結婚相手が相続しますが。


それにしても財産を相続するのは当然の権利なのに、なんで相続税なんか取られるんですかね?


戦争の戦死者の遺族から相続税を取ったら怒るのが普通だと思うんですがね。

政治家は政治団体が財産を管理するから相続税は払わないんだし。


どう見ても税は公平だとは思えませんがねえ。

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