443話 フーヴァー大統領の本音。(1929照和)
ずっと長く商務長官職を担ってきていただけあって、フーヴァー大統領はこれ以上アメリカの景気が低迷しないように大規模な公共工事が必要だと思い始めていました。
大規模なダムの建設もいくつも開始しましたし、アメリカ国内の鉄道の線路網の拡大にも予算を付けようとしていました。
そして対中戦争も必要だと思い始めていました。
大統領支持率も維持できますし。
戦車や装甲車の陸軍配備も増やそうと思っています。
北京や長安も占領したいと彼は思っています。
中国に行った経験があり、中国での鉱山技師の経験もある彼はモンゴルにも満州にも中国にも資源があると思っていました。
ですがチャイナでは石炭なども運んでいる最中に略奪されて減る事が普通でした。
列車で運んでいても途中途中で近隣の住民に盗まれてしまうのです。
2〜3割があたりまえの様に盗まれて
失われていました。
そして中国人の使用人にも気が許せません。
家の物を盗みますし、トイレをを拭いた雑巾でテーブルを拭いたりします。
衛生の事はいくら教えても覚えないので、フーヴァーは家政婦に教えるのを諦めました。
食事に対しても水に対しても盗みに対してもフーヴァーは中国では悩まされ続けた為、あの国の事をよく知っています。
そういえば、上海や他の都市では両手足が無い子どもの物乞いが大勢いました。
なんで両手両足が無い子どもの物乞いが大勢いるのか?と思っていましたが、攫われてきた農村の子どもが両手足を切り落とされて、物乞いをヤクザにやらされているのです。
所が変われば常識が変わるにせよ、あれには吐き気を催したものでした。
その光景が上海では普通なので中国人達は不思議に思っていない様子なのが
不気味に感じられて仕方がありませんでした。
(1990年頃までは両手足を切り落とされた物乞いは取締られもせず、捜査もされずに上海の風物詩のように、そこにいました。
成長すると同情されなくなり、物乞いをしてもお金が手に入れられなくなるので、だるまの物乞いは臓器移植の材料にされて、中国マフィアに殺されていると言われていました。
この時代(1920年代)の場合は人間の(肝)心臓や肝臓は万病に効くと言われており、漢方薬の材料にされたり、脳が猿の脳みその料理のような料理のスープの材料にされる事もあるとか、、、
(『角川ホラー文庫 雁屋哲 究極の美味』を参照してください。作者が読んだのは改題前の二千七百年の美味の方です。)
(これは史実の未来の話ですが、2000年に近くなると、これらの物乞いは取締られて上海の街から姿を消しました。中国共産党が取り締まらないとヤバいと気がついたのが1990年代だったのです。
昔から1980年代まで、ずっと存在していたし中国に旅行に行った人間なら上海で見かけているのですがねえ。
都市伝説になってしまうのですかねえ。
まぁ、中国人達も史実では1980年代の日本に留学して日本に両手足の無い物乞いがいない事を知って、中国にあの様な物乞いが放置されているのは間違っているのでは?
と気がつき始めるのですから、
上海の取り締まりが遅くなったのは
無理もないかもしれません。
マフィアと警察は色々と密着してもいましたし。
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